「1回目(日本に)帰ってきた時は状態がすごく悪かったので、何だったかな、ECT、電気けいれん治療(療法)とかそういうものをやったらしいのですよね。先生が『それをやると、効く』という話で、『じゃあ、やりましょう』と。たぶん僕が合意した覚えはないのですよ。だから、両親がOKを出したみたいで…。それで、(ECTを)やって、結局、アメリカの病院を出て日本に帰ってきたあとは、たぶん、1回目の入院は半年ぐらい入院していたような感じですかね。9か月ぐらいいたかな?ちょっと憶えていないですけど、かなり長く入院しました、あの頃は。
第1回目、退院してもいいと医師の許可が出たから、まあ、たぶんその時は良かった。でも、第1回目入院した時の退院直後も、あまり活動できなくて…。よく憶えていないのですけど、あまり仕事ができる状態ではなかったという感じですね。1回目の入院のあとは。」
電気けいれん療法(ECT:Electroconvulsive therapy):現在は、全身麻酔のもとで、けいれんの起こらない方法(修正型電気けいれん療法)が主流である。うつ病、躁病、統合失調症の急性期などに有効である。
「薬は、昔飲んでいたものとは違うものを飲んでいますけどね、今。ジプレキサと、あとは眠剤ですかね。今はそれだけです。
日本で認可されて、しばらく経ったらもう主流(の)ジプレキサに切り替わっていましたね。ああ、でもまだ、一時期リスパダールに切り替わった時期もあったのだけど……、ちょっとよく憶えていないのですけど、ここ数年は、ジプレキサだと思います。
(副作用は)ほとんどないみたいですけど。最近の薬は副作用が少ないから、それはほんとに、普通でやって頭は働くし。本当に普通にいろんな活動ができるかな。」
ジプレキサ(オランザピン):非定型抗精神病薬
リスパダール(リスペリドン):非定型抗精神病薬
「(1回目の入院から)かなりあとですね。30(歳)手前ぐらいかな。かなり前ですけど。その2回目の入院はもうちょっと短かったと思いますね。仕事をしていて、会社に入ったのですけど、そこから出向というか他の会社に行くとかで、いろいろ面倒なことがあって、それでちょっと…、最終的にうちのお母さんが、僕を病院に連れていって、先生がそのまま『入院』というから、入院したのです。
入院してすぐは個室に入れられて、そこから出られないということがありましたけど、しばらく経ったら出られるようになって。で、院内外出というのもできるようになって、次は院内外出、次は外泊とか、そういうふうにステップを踏んで、最終的には退院というふうになりましたけどね。
(それ以降、入院は)ないですね。基本的には。」
「デイケア、僕も一時期通っていましたよ。楽器とかの演奏をするセラピーとかありましたね。病院で。楽器だの、カスタネットやらなにやらをみんなで一緒に演奏というか、それで遊んでみたいな。それで、機能の回復に役に立つみたいなOT(作業療法)とかもあったので、入院している間は、そういうことをしたり、トランプやったり散歩したり……。」
「外出できても帰ってこなければいけないとか、何分、1時間以内とか、そういうのがあって、行動の自由がちょっと少ないというのが、嫌なことというと、そんな感じですかね。」
「いや、もう何人も変わっていますね。病院は同じですけど、辞めて、よそに行っちゃった先生とか。だから、今の先生は、たぶんここ2〜3年ぐらいだね、だいたい。
先生には…(からのアドバイスで)役立ったこと……。先生は、まあ『状態いいですね』とか。先生は、話しを聞いてもあまりコメントしない感じ。今の先生は特に、アドバイスはしないですかね。ただ、話は全部聞いて、それを一応メモに残しているのですけど、先生が。僕が言っていることは逐一というか。」