統合失調症と向き合う

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林 士斌さん
林 士斌さん
(りん しひん)
1975年生まれの40歳(収録当時)。アメリカの大学に在学中(3年生時)に症状が出て精神科病院を受診、入院。日本に一時帰国するが再度アメリカの大学に復帰するも症状のために帰国。日本では2回の入院を体験し、現在はフリーランスで翻訳(和訳・英訳)業・ライター業に携わっている。日本翻訳者協会に登録。台湾が好きで年に数回、台湾に滞在しながら仕事を行っている。林さんのブログはこちら→http://is.shihp.in/
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10メッセージ
Q.同じ病の方へメッセージをお願いします

「そうですねぇ。病気になってもこういうふうに楽しくやっている人がいるから、さきほどの話に戻すと、小さなステップでいいのです。何でもいいのですけど。僕の場合だと、例えば、やせるために、ごはんを大盛りにしたりお代わりをしないとか。どんなことでも小さいステップで始めれば、第2・第3ステップは上手くいくと思うのですよ。

だから最初のステップは、あまり大きいと良くないと。だから、階段だったら『1段1段登って行くのがいいんじゃないか』と。2段飛ばしとかで登ることもできるけど、まあ疲れちゃうじゃないですか、途中で。もし、障害者雇用に行きたいのだったら、とりあえず朝9時までに起きることから始めるとか。それもきつかったら、ほんとに何でもいいのですけど、小さなことから始めればいいと思いますよね。」

Q.ご家族に向けてのメッセージをお願いします

「病気の人の家族ですか。もちろんずっと家にいたり、仕事をしていないとか、それが気になる家族の人がいると思うのですけど、子どもに直接、『ああしろこうしろ』と言うよりも、今の状況を主治医に話して、主治医が、『そうですね、じゃあ、こういう方針で行きましょうか』とか。先生のほうが病気の知識を持っているはずだから。無理矢理職安みたいな所に連れて行くとかそういうことは、あまりしないほうがいいな。病気で仕事ができる体勢になっていない場合があるから。

うちのお父さんも主治医と相談していますよ、僕の件に関して。今回、自分の、自営で翻訳をやる件に関しては、うちのお父さんは反対でしたけどね。前にいた会社が、例えば、病院に行く時に休みも取れるし、障害者にいろんな配慮があるから、うちのお父さんは完全にここがいいと思ったみたいですけど、同じ一つの会社に一生いろと言われても、今の時代では、そんなのないのかなぁとは思いますけどね。それで、いろんな事情があって(その会社を)辞めて、今、こういうふうに自営業でやっている感じですけど。」

Q.医療者へメッセージがあれば

「話を聞いて欲しい時もあるから、その時に聞いてくれれば……。僕も話して、夜なんか、就寝後とかに眠れないから、必要な時に話し相手になってくれればいいのではないかなと思いますけどね。

診療とかも、普通、病院に行っても5分とか10分だから、そういうのは(話し相手は)、普通に看護師さんとかでいいのではないかと思いますよ。」

Q.今回、インタビューにご協力くださった理由をお教えください

「(知り合いから)紹介されて、いいかなと思って。

(僕に)興味のある人は、リンクが画像にテロップで出ると思うので(林さんのブログ)、そこから僕のブログと翻訳の案内を兼ねているので、そのブログのコンテンツも、人によっては、面白いと言ってくれる人もいるから。ただ、そこには精神(疾患)のことはほとんどと言っていいほど書いていないですけど、一応、これ(JPOP-VOICE)をご覧になった方はたぶん(僕が)病気になっていることがわかっていると思うので、病気の人でもこんな活動をしているんだと思ったら、幸いです。

でも(病気に)なったらなったで、別に、今の医療が進歩して、副作用が少ない薬も出てきて、今はほんと、僕の知り合いはほとんどの人が普通に生活しています。仕事をしていない人ももちろんいますけれど、ほとんどの人が普通に生活していますから、僕の知り合いね。だから、病気になったあとも、『いろいろ楽しいこともあるんじゃない?』という感じですかね。」

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