統合失調症と向き合う

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園田 人志さん
園田 人志さん
(そのだ ひとし)
1954年(昭和29年)生まれの61歳(収録時)。建築関係の仕事に従事していた30代に症状が出て、57歳の時に入院する。入院による症状の回復は早かった。現在は地域活動支援センターやB型作業所を利用しながら、穏やかな日々を送っている。障害年金と厚生年金で生活し、一人暮らし。
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5治療・薬について
Q.現在服用している薬を教えてください

「エビリファイブという薬を6ミリですけど、寝る時に飲んでいます。あ、すみません、エビリファイですね。1種類だけです。

最初は、入院している時は、名前は知らないですけどね、ろれつが回らない薬をずっと飲んでいました。それで退院してから、しばらくは同じ薬を飲んでいたのですけど、主治医に、『ちょっとろれつが回らないんだけど、どうにかなりませんか』ということで、たまたま、最近になってその薬を、『新発売で、いい薬がありますよ』ということで、飲み始めました。もう、2年ぐらいですかね。

(副作用は)今は、私の場合は特にありませんね。前は本当にろれつが回らなくて、人と対話する時にかなり困っていましたけど、薬を変えてからは、かなり普通にしゃべれるようになりました。」

エビリファイ(アリピプラゾール):非定型抗精神病薬

Q.病気や治療について情報を集めましたか

「特にないですけど、最近は、地域活動支援センター『ぷらっと』に、いろいろな人が集まってくるものですから、そこで、こういう薬を飲んでいるとか、ああいう薬を飲んでいるとかそういう話はありますね。で、私と同じような薬を飲んでいる以外に、たくさん服用している人もいるのですけど、私の場合は本当に運がいいというか、本当に良かったのか、1種類しか飲んでいません。そうですね、合ったのだと思いますね。」

Q.症状が悪化したことはありますか

「いや、特にないですね。まあ、良いほうに向かっていると思います。

いちばんは、『ぷらっと』という所で、友達を作ったりゲームをしたり、そういうのがたぶん良かったのではないかなぁと思いますね。」

Q.治療でいちばん辛かったのは?

「治療……、うーん、特にないですけど、いちばんはやはり狭い部屋に入れられたことですね。

狭いのと2畳ぐらいの部屋で、もうウロウロウロウロしてじっとしているのがちょっと大変なのですよね。外の景色も見えないし、とにかく、もう完全に密封された状態で過ごしたものですから、かなりきつかったですね。

あとは、時々、1か月前後で私は出たのですけど、その前から少しずつ部屋を出てもいいよというような感じで、部屋を開けてくれたものですからね。じゃ、ちょっと広い廊下というか、まあそういう所に出られるようになったものですからね。それでまあ特に、私の場合は、体もきつかったし、まあ、少し休もうかなぁという感じで、ゆったり過ごしていました。自分を振り返るのには、良かったかもしれませんね。」

Q.こころの支えや慰めになった人、ことは?

「やはり、友達がお見舞いに来てくれたことが本当に嬉しかったですね。まさか来てくれるとは思わなかったですからね。それで(に)、弟が、時々来てくれたのですけど。

30(歳)ぐらいの時に知り合ったのがずうっと今も30年間ぐらい続いているのです。まあ、酒友達と言うのですかね、そういう人達が来てくれて、本当に嬉しかったですね。

『そんな病気によくかかったねぇ』という感じでしたね。まあ、割かしというか、受け入れてくれましたね。今でもずうっとつき合っていますね。」

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