「みんな(家族)の前で統合失調症ですと言われたと思います。『なんでしょう、統合失調症?』とは思いました。というか私の時は精神分裂病だと言われて、『私の精神ってバラバラなんやろうか』とか思いました。
無我夢中でしたので、『あ、そうだったんですか』としか思えませんでした。あ、自分はそうだったのかと思って、うつだけじゃなかったのかというふうに納得はしました。うつにしてはおかしいなと思っていましたから。いろんな本を読んでみても。
いったい自分はなんやろうとか、何者なのかなとか。ただ、自分が何者なのかという答えがやっと見つかったなというふうな感じでした。再確認できた。変な話ですけど、ちょっとホッとしたというのが正直な話です。
寝たりした時、なんかカラカラカラカラと、アスファルトに木の葉が舞うような音とかが聞こえてきたり、何か頭が痛いは痛いなりにも、内科に行って調べてみてもなんともない。胸が痛いといっても内科に行ってみてもなんともない。おかしいな、うつでこんなになるやろうかとか、そういうことはありました。だから、うつだけではない、何かあるのではないかとは思っていました。」
「そうですね、やはり家族が理解してくれたことですね。それがいちばんでしたね。両親は、両親のためのカウンセリングというものにも積極的に参加してくれましたし、『オヤジの会』という会がありまして、そこへ父が行って来て、話を聞きに行ってくれたり……。そうやって私を変人扱いしたり気違い扱いしたりは一切なかったし。
妹も、お姉ちゃんを変なことを言うような家には嫁がないと言ってくれたことも励みになりました。だからほんとに家族ってありがたいなぁと、私は思いました。
(妹は)嫁ぎました。嫁ぎ先のお婿さんも理解のある方で、『お義姉さん辛いんやなぁ』とか、『将来お義姉さんの面倒も見たらなあかんなぁ』とか……。先のことだから分かりませんけれども、そういうことを妹は、こう言っているよとか、そういうことを聞きますとやはりありがたいなぁと思います。」