「憶えているものとしては、高校2年の夏休みが終わった時に、夏休みの宿題が結構膨大に出て、それがこなしきれなくて。そこからだんだん神経が過敏になっていって、通りすがりの人とか、クラスで前のほうに座っていたのですけども、後ろの人が自分の噂をしているという感じがすごく強くなって、結局、学校を休むことになったのです。
その時に、どういう経緯かはよく分からないのですけども、『ま、精神的な病気なんだろう』みたいな感じで話が進んでいったみたいで。父が教員で、共済組合に入っていたので、そこの教員とか職員が行く病院の精神科にかかったのが初めてです。そこで、いろいろ面接をして、たしか自分としては意識していなかったのですけども、その時に、そこの先生は、これはたぶん統合失調というかそういう感じだろうなという感触を持たれたような印象はあります。
ただその時、自分自身は、統合失調症だとか、その当時(精神)分裂病と言っていたのですけども、そういう意識はまったくなかったですね。大学を出てしばらく、“重症の対人恐怖症”というふうに考えていたのが実際ですね。」
「(薬を)もらいましたね。(説明は)いや、なかったと思います。記憶が定かではないということはあるのですけども。(服薬は)それもちょっと定かではないですね。」
「大学に入った途端に、『もうやめたい』と言い出して、それで学生相談室に行きました。『いや、なんかサークルにでも入って気晴らしでもすれば?』という感じになったのですけども。ま、サークルに実際に入って……。
大学の3年の時に、またすごく不調になって、自分のすごく楽しんでやっていたサークルとかも辛くなってやめてしまって。それで、自分で決めたかどうかはその時はハッキリしていないのですが、もう一度そこ(病院)にかかったのですね、一番初めにかかった。そこで、入院を勧められたのです、精神科に。それが嫌だったので、もうそこ(その病院)に行かなくなって、それで薬も当然飲まなくなって……。
その時(受診時)に、自分が受かった大学名を言ったら、たぶんそれはありえないと思ったのか分からないのですけども、妄想というか、たぶん(そう)感じられたのだなと思うのですね。心理学というか精神分析に関する質問をいろいろされて、それを知っていますかというふうに、相手は確かめるつもりだったのか分からないですけども。それはなかなか答えられなかったので、やはり妄想かなというような印象を、その担当の先生は持たれたみたいですね。」
「自分としては、芸人さんではないですけど、笑いを取りたいとかそういうことをよく考えていた子どもでした。それが高校で勉強中心になってしまって、それにちょっと圧倒されてしまったというところがあって、そういうものを押さえ込んだというのが、ストレスの引き金としては良くなかったのかなぁと思いますけどね、やはり。」