統合失調症と向き合う

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小松崎隆さん
小松崎隆さん
(こまつざき たかし)
1962年生まれの54歳(収録時)。高校2年生の時に発症。大学を卒業し、就労するが退職。入院体験は2回。ヘルパー2級の資格を有し、現在は身体障害者の介護のアルバイトをしている。実父と同居し、家事の一部を担っている。自身の希望で週に一度受診。
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10周りとの関係について
Q.医療者からやってもらったことで役立ったことはありますか

「ありすぎて……、結構いろいろ助かっているので。本当に、そこのクリニックは、すごく恵まれた体制を取っていて、患者さん本位というか、話をしたい人にはワーカーとか心理(士)とか、あるいは身体的な状況が関係ある場合はナースの方がついて、話を初めに聞いてから診察をするという感じなのですね。で、その人達が、カルテに記録を残して、それを先生が読みながら判断して。もちろん、その時先生に相談することもできます。でもそれをしたくないという方ももちろんいるので、それは直接先生に会うという感じなのですけども。

仕事が入った時は別ですけど、ない時は、今でも1週間にいっぺん行って相談とかをしていますね。薬は一応基本2週間で出すのですけども。」

Q.現在、楽しみにしていることはありますか

「音楽とかを聴くことですかね。それは結局入院している時も、作業療法でそういうのがあって、何をしてもいい時間があったのですけども、その時は、CDのコンパクトプレーヤーみたいなのがあって、そこの所に備え付けのCDを聴けるということがあったのです。それが楽しみでしたからね。もともと、学生の時も音楽的なことをやっていたサークルに入っていたので……。中南米の音楽ですね。今では弾けないですけども、ピアノとかも習っていたこともありますし。

ノンジャンルですね、自分はなんでも。だから、ロックとかを聴いても面白いと思うし、クラシックでも別に面白いと思うし、広く浅くという感じですかね、やはり。」

Q.コンサートに行くことはありますか

「それ(コンサートに行くこと)は、あまりないですね。というのは、やはりコンサート会場はワサワサしているので、いろんな声も聞こえるし。何回か行ったことはあるのですけども、やはり友人のコンサートでさえ、これはよくあると思うのですけど、知っている人の知っている人は(自分の)知らない人じゃないですか。だから、その人達の言っていることが気になってしまうとか、結構そういうことがありますね。お金もないし……。

あとはトイレの問題がありますね、大きいものとしては。トイレのことに関しては、最近1つ解決したことがあって。過活動膀胱ってあるじゃないですか?あれじゃないかと、近くの泌尿器科の先生に相談したら、そうかもしれないねという感じで、ちょっと薬を出してみようかなと初め出してもらって。それが効かないので、また受診したら、『これに変えてみよう』と新しい薬らしいのですけど、それに変えたら、だいぶ良くなりましたね。

前は、恥ずかしい話なのですけど、よく失禁とかしていたのですけども、トイレに間に合うようになったというか。その薬の効果というのは、膀胱の筋肉を緩めて溜め込む尿量を増やせるということなのです。前は、尿意の第一波がきて、行けないともうそこでパニックというか、実際漏らしてしまったり、すごく不安になっていたりしていたのですけども、今はそこでも、ちょっと我慢するかと思うと、なんとか我慢できる感じなので……。」

Q.家族(父親)との関わりで留意していることは?

「ついそれをやってしまうのですけども、やはり、あまり干渉しすぎない。干渉してしまうというか、(父が)腎不全なので、いろいろ制限があったり、歳も歳なので物忘れとかがあるのですけども。それで、やはり、お母さんが子どもに言うみたいに、『あれはやったの?これはやったの?あれは済んだの?これはどうなっているの?』とかあまり言うと、向こうも嫌になる。それはやはり自分の身に置き替えてみると、自分もそう言われると嫌なので。そう考えてみると、そこは気をつけていますかね。

ただほんとに、その辺は難しいことだと思うのですけども、母は亡くなっていて、妹たちも嫁いでいるということで、あまり気兼ねをしないですんでいるということが大きいかもしれないですね。母親が死んで良かったとは思わないけれども、身代わりになって死んでくれたのかなみたいな感じもあるのですね。結構過干渉な親だったので。あるいは学業とかに対する期待もずいぶん大きかったみたいなので。

父親は結構、鷹揚というか適当なこともいいみたいな感じの性格なのですけど、母親は結構きっちりしていたので。妹たちもやはり今、もし一緒に住んでいたら、すごくぶつかっていたと思いますね。」

Q.食事はどうしていますか

「食事は、だいたい、糖尿病もあるのですけども、あまり考えないで作っていて。ま、自分で作ったりすることもあるし、外食することもあるし。父親(は)自分自身でいろんなことをやるので、それを時々、サポートするぐらいの感じで今はやっていますけど、夕食は、宅配のお総菜が来るので、それを食べている感じですね。

そうですね、薬を1錠飲んで、朝1錠だけですけども、ジャヌビアというのですけども。前に血液検査をしたら、ヘモグロビンの値(HbA1c;血糖値)が上がっていて6.6(%)ぐらいになっていましたね。

糖尿病の治療をやっている先生というのはやはり慣れていて、みんな結構守らないのですよね、カロリー制限とかね。守れないから糖尿病になるという面もあるので、だから、まあ難しいですけど。そうですねぇ、考えようにもよるのですけど、治療薬1錠ぐらいですんでいるのだったら、努力は、できればするけれども、食べたいものを食べたほうがストレスにならないのではないかとか思ったりもしますね。」

ジャヌビア(シダグリプチンリン酸塩水和物):糖尿病治療薬

Q.タバコやお酒は?

「たばこは吸わないですし、酒もたまにしか飲まないですね。最近はそれもなくなったのですけど、みんなで飲みに行って最初の乾杯だけつき合うとか、そういう感じです。前はよくつき合いで飲んでいたりしていたのですけども、結局薬の副作用とかが出てしまうので、それで辛くなってしまってもいけないかなぁと思って……。」

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