統合失調症と向き合う

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阿部雅人さん
阿部雅人さん
(あべ まさと)
1961年生まれの55歳(収録時)。16歳(高校2年生)の時に発症し、精神科を受診。高校は中退し、大学入学資格検定試験に合格。大学入学を目指すが家の事情であきらめる。その後、就労し、いろいろな職種に就くが続かず、現在はデイナイトケアに通いながら、当事者活動を行っている。
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10家族や医療者へのメッセージ
Q.ご病気になられた時のご両親の反応は?

「この病気になった時、親父は泣いていたそうですよね、やはりね。俺の息子を気違いにしやがってと。おふくろも親父も、暴力をふるった体育教師が(家に)来た時、2人で泣いていたそうですね。

親父は、金とかの計算とかはできないけど、それから勉強しろとかとは言うけど体罰的なことはやったことは一度もないですね。

いわゆる陽性期とか陰性期とかってありますよねえ。陽性期の時には保護室に入れられていて、それで、退院したあとはまったく普通と変わりませんでしたから、薬を飲んでいるだけで。だから、家庭では特にね。」

Q.家族にできることがあれば教えてください

「やはり家族も勉強してほしいですね。僕、妹とあまり仲良くないので、やってくれないけど、家族会とか勉強会とかに出てもらって、どうしてそういう症状になるのかということとかを知ってほしいですね。そうしないと、辛さが分からないから、はっきり言って。

家族会とか、病院でもやっているし、地域にもあるのだけど……。うちの母もあまりしないし、妹も全然しないから、病気のことを分かっていないのに、なんていうかなあ、口出しするのは、ちょっとやめてほしいのですよね。」

Q.医療者や医療体制に対して望むことは?

「医師とか看護師というのは、仕事が、まあ、結局、医師は医学的なことで、看護師はそれの延長上にあることをやっているので、それはそれでいいのですけど。ピアカウンセリングってありますよねえ。心理的なカウンセリングをもうちょっと、この前も入院した時に少しそれは受けましたけど、そういうのをやってほしいし……。病院を体験したもの同士の話し合いというのはいいと思いますよ。

それから、入院していると、とにかく暇なので、看護師さんなどはよく遊んでくれるのですけど、トランプとかで。入院(中)は、患者同士仲がいいと患者同士で遊びとかしているのですけど、けっこう、暇つぶしというのも重要なもので……。」

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