3仕事について
Q.発病後、仕事はどうされましたか
「しばらく通院しながら、老人ホームに勤めていたのですけど、やはり病気になって体力も続かないし、あとで正気に戻って自分の行動がなんかこう、自分を責めるというか、『なんであんなことしてしまったんだろう』という気になって。結局、その年の5月に退職したというか。
老人ホームに勤める前は、国鉄にいたのですよ。国鉄が民営化になる時に人員整理みたいことがあって、そういうことがなんて言うか、蓄積していたのかな。でも、結局、自分はJRに残れたのですけど、もう、なんか(気持ちが)途切れてしまって、辞めてしまった。
その時に、どうせやるのだったら、人のためになる仕事をしたいといって老人ホームみたいものを探していて。で、JRを辞めてから1年ぐらい経って、老人ホームに勤めたのですかね。
ちょうど新設したのですね、老人ホームが。で、『職員募集』と市報で募集していたので、応募して、試験を受けて。あの頃は、(介護職の)資格はいらなかったので、適性検査みたいなものを取れば。あと面接と。
そのあとから聞いた話なのですけど、精神科の先生によると、JRの時にもうノイローゼになっていたのではないかと。確かに今考えると普通ではなかったですよね、あの時はもう。自殺した人もいたし、知っている人で、国鉄から、民営化になる時に。だってほんとうにもう『辞めませんか』と。残る確率は、まだ誰にもないみたいな感じで。で、自分はなんかのんきに構えていたのですけど。
で、JRになってからまた新しい人間関係ができてきて、転勤してきた上司の人によく思われなかったというか。やはりノイローゼだったですかね。もう辞めることしか考えていなかったですから。」