統合失調症と向き合う

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堀合悠一郎さん
堀合悠一郎さん
(ほりあい ゆういちろう)
1978年(昭和53年)6月19日生まれの40歳(収録時)。18歳の時に人が怖くなる・昼夜逆転などの症状が出て、小児精神科を受診する。中学一年生(13歳)の時から、夏休み前に睡眠のサイクルが崩れ、2学期から不登校となった。高校を卒業後、デイケアに通所。入院の経験はない。現在は、就労継続支援B型事業所でピアスタッフとして就業(常勤)している。両親、弟との4人暮らし。
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4症状の回復
Q.症状が回復したと感じていますか

「はい、そういう感じです。幸運だったと思います。治療についてですね……、治療については辛かったことはそんなにないです。

本当に緩やかに回復してきていて、急激な、ドカーンと回復するというところがあまりなかったので、その時その時で、常に、前に比べて回復しているなという実感はあるのですけど。あえていうなら、デイケアに入っていた時と、そのあと、シャロームの家(作業所)に、最初は利用者として通い始めた時。その2つが、それまで自分がずっと避けていた、何ていうか、社会に出て行くというタイミングだったのですね。

デイケアの時は、自分は中学・高校は不登校で、半分以上行っていない自分が、集団生活を再びトライするきっかけになりましたし。作業所の利用については、利用し始めた時、僕は30歳だったのですけど、それまで働いたことがなかった自分にとって、初めて仕事をしてお金をもらうという、ま、大きな社会参加の段階を上がることができた場でしたから。デイケアは2004年、作業所は2008年に(通所)ですね。」

Q.症状が悪化しないように気をつけていることは?

「睡眠時間の確保ですね。それがいちばん、僕にとっては生命線です。ま、症状が悪化……、以前に、常勤の職員として仕事に穴をあけない意味でも、必要な睡眠時間をしっかり把握して、それをできるだけ取るように心がけるということはやっています。

6時間半ぐらい眠れたら、なんとか、最低ラインですね。ギリギリ6時間。ま、6時間でも、忙しい時はそれぐらいで済ませますけど。本当に、睡眠時間が……、そうですね、ま、子どもの頃から夜更かしを許されない家で育ったのですね。それが、子どもの時は嫌だったのですけど、だんだんと自分にとって、体調を維持する上でしっかり寝るということがいかに大事かということに気が付き出して……。

それに気付いたのは最近なのですけど。3年前ぐらいにすごく体調の悪い時期があったのですけど。その時に、どうしていたかというと、睡眠時間を削っていたのですね。いろいろやりたいことがあって。そのことに気が付いてからは、仕事に穴をあけることは減りましたね、かなり。

5年半前に(作業所の)職員になって、最初の2年間は10日ぐらい、有休を全部体調不良の休みで使って。ま、3年目は半分ぐらいだったかな、5日ぐらいの病欠で済んで。今年度に入ってからは、その日に体調が悪くなって急に休むということは、まだしていないです。」

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