統合失調症と向き合う

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堀合悠一郎さん
堀合悠一郎さん
(ほりあい ゆういちろう)
1978年(昭和53年)6月19日生まれの40歳(収録時)。18歳の時に人が怖くなる・昼夜逆転などの症状が出て、小児精神科を受診する。中学一年生(13歳)の時から、夏休み前に睡眠のサイクルが崩れ、2学期から不登校となった。高校を卒業後、デイケアに通所。入院の経験はない。現在は、就労継続支援B型事業所でピアスタッフとして就業(常勤)している。両親、弟との4人暮らし。
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11メッセージ
Q.同じ病の方へメッセージをお願いします

「僕は統合失調症になったことで、多くの仲間ができたと思っています。みなさんも、一人じゃないと思います。共に頑張って歩んでいきましょう。」

Q.家族にできることはありますか

「……辛さを受け入れてあげて欲しいと思います。統合失調症の場合、僕自身の経験なのですけど、どういうふうに辛いのかということを説明したり、伝えたりするのが難しくなります。なので、見た目から、様子から、あまりハッキリと分からなかったりすることでも、特に幻聴とかは本人にしか聞こえないですから。そこをまずご家族に受け止めてもらえることで、何ていうか、統合失調症のご本人も安心して治療に専念できると思いますから。

また、ご家族から受け入れられるというのは、特に、両親、親から受け入れられるというのは、人としてとても大事なことだと思いますから。で、いくつになっても遅くないと思いますし、いくつになっても親子は親子ですから、そこを受け止めてもらえたら……。

ずっと家にいたり、なかなか仕事が続かない、難しかったりして、症状によってそういう状態になっている統合失調症の方も、なまけているわけではないということを、ぜひ、ご本人にそういうふうに見ていないと伝えて、温かい目で見守っていただけたらと(思います)。

必ず仲間はできると思いますから。ま、働くだけが人生ではないですし。そして、リカバリーという言葉で最近言われますけど、病気や障害があっても、人として、その人らしく暮らせるという社会に近づけるのではないかなと思います。」

Q.医療者に向けてメッセージをお願いします

「医療者の方には、アンテナを張っていてもらいたいと思います。特に、医療の世界も情報がたくさんあって、常に新しい情報が入ってきますから。いろいろ忙しいと思うのですけど。病院というのは、結構、その病院の中で完結している部分が多いと思うのですけど、地域とか病院の外の、医療の外の世界とのつながりを、もっと大事にして欲しいなというふうに思います。」

Q.インタビューにご協力くださった理由をお聞かせください

「統合失調症を持っている人間が、顔と名前を出して世に出るということは、病気に対する偏見をなくすためにとても有効なことだと思います。僕が出ることで、統合失調症もあるけど、何ていうか、『統合失調症になったら終わり』ではないよねという……。

医療にも、必要であれば、近所の目を気にすることなくかかれたり、病気をオープンにすることも、そのことによって、すぐ差別・偏見を受けないような社会にするために少しでも助けになればと思ってお受けしました。」

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