3仕事との決別
「とにかく毎日ベッドのなかで横になると、仕事をどうしようかと泣き明かしていました。どうしようかと言っても、(仕事を止めることは)1日も許されないので、一生懸命ほうぼうに手紙を書きました。すると皆さん好意的に『後は引き受けて仕事を回そう』と言ってくださる方や、仕事場もそのまま借りてくださる方がありました。家族に『やはり(会社は)辞めなければいけない、なお迷惑がかかるからこのへんで決心しなさい』と言われました。娘は私のしている仕事のことは全くわからなかったのですが、とにかく頑張って職場を始末してくれました。趣味が仕事になったようなもので、自分が甘い考えでしたので、経営的にはいつも苦しい状態でしたが、娘と相談して、その収入を最後まで協力してくださった方たちにすべて分けました。私は全くゼロになった状態になってはじめて、病気に専念しようという気持ちになったのです。」