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川上 祥子さん
川上 祥子さん
(かわかみ・さちこ)
NPO法人キャンサーネットジャパン 渉外・広報担当理事

看護師。東大病院放射線科病棟にて臨床看護に従事。2000年より現職にてEメールによるセカンドオピニオン相談窓口として患者と医師のコーディネーションを担当、累計2000件以上の相談を取りもつ。

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4初期の抗がん剤治療について

「初期の抗がん剤治療は再発を予防するという目的がありますから、多少キツくても効果があるとされているので最後まで全うしていただきたいと医療者としては思います。その人の命を長期的に考えたときに、今辛いけれどもその5年10年先を考えての辛さということなのです。しかし、相談窓口をしていると、『抗がん剤の副作用が辛いから止めたい』という方が結構いらっしゃいます。その副作用対策をきちんとして、その意義をきちんと説明してあげれば、患者さんは頑張って取り組むことができるかもしれないのに、そこで脱落してしまうということがあります。それから、たとえばその痛い姿や副作用に苦しんでいる姿を周りの家族や親戚がみると、『がんというのは痛い、怖い、苦しい』というイメージだけが残ってしまいます。ですからやはり初期の段階から痛みに限らず、辛い症状をどのようにコントロールするかは、本来の治療目的である延命のことを考えても、とても大切な要素だと思います。」