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井手眞知子さん
井手眞知子さん
(いで・まちこ)
独立法人国立病院機構福岡東医療センター看護師
1999年7月右乳がんで非定型的乳房切除術、2001年12月に左乳がんで乳房温存術を受け、放射線療法、ホルモン剤内服、抗がん剤の治療を受ける。入院中に患者会の必要性を感じて乳がん患者の会『ひまわりの会』を立ち上げる。温泉ツアーや懇親会などを行い、福岡県の乳がんの会などと交流。著書に、家族と自身のがんの体験を綴った『今日も元気で!』(北水)。
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5誰かの力になりたい

「同じ患者さん同士で話をするなかで、私がサポートしていたということはありますね。やはり同じ胸を無くした友達、戦友と言ったらおかしいのですが、私は医療者だから何か皆の力になれることがあるのではないかという感じで、入院中に『乳がんの会を作ろう』と言って『ひまわりの会』という乳がんの会を作りました。がんになって心も身体も傷ついて自分自身が閉じこもってしまうのではなくて、皆が明るく前を向きながら自分の人生を生きていけたらという思いから、『ひくつにならず、まえをみて、わらってすごそう、りそうの人生』というキャッチフレーズで『ひまわりの会』を作りました。最近あまり勧誘していないのですが、15〜6人ぐらいの小規模でやっています。

乳がんの(手術の)ときも死ぬ思いをしているのです。金曜日の午後5時に皮下出血したのですが、それが土曜日か日曜日の夜中に出血していたら私は分からなくて、朝起きたら冷たくなっていたかもしれないのですよね。運がいいのか、もっと仕事しろということか、何かまだ生きていかなくてはいけないことがたくさんあるのではないかと思っています。誰かの力になりたいというのはあって、力になれるというのはやはり幸せだと思います。ひとから喜んでもらえることをするというのは自分も嬉しいし、相手の方も喜ばれれば、力になれるのかな。」

●将来の希望

「キャンサーネットジャパンのがん情報ナビゲータ養成講座というのに参加して資格をいただきました。あと去年からチャレンジしているケアマネの試験ですが、また来年チャレンジしてケアマネの資格を取り、自営で訪問看護をしてサポートできるシステム作りたいと思っています。やはり在宅でホスピスというか、看取りをしていきたい、そういう仕事をしたいという気持ちはもっています。治療は必要だと思うのですが、最後は家族の中で看取りをしていただけたら、すごく素敵かな・・・と思いますね。生きているときに、自分がやりたいことを一生懸命やって、最後になって後悔しない生き方、満足して死ねることが幸せかな、笑って死にたいな・・・と思います。」