「受診しようと思った時に出た症状というのが、まず、もう何もできない状態になってしまったんですね。31歳の時です。で、仕事もそれまで行けたり行けなかったりということが、だんだん行けない日数が増えてきて、とうとう『もう何もできない』と言って、涙が止まらなくなるような状態になって、『これはもう受診をしなきゃ』というのを、そこで決めました。
(精神科は)1人で行きました。私は、実は以前にも精神科にかかったことがあったんですね。その時は、(前に)行っていた先生でいい先生がいらっしゃったので、そこに行ってみようかということで、(その)先生がいらっしゃるかどうか、電話で問い合わせをしたのですけども、(その)先生がもうそこにはいらっしゃらないということだったので、結局、病院探しに困ってしまって…。それで、“強迫性障害”で通院している友人がいたので、その病院を紹介というか名前を聞いて、そこにまず通院しました。
治療というよりもまずは検査ですね、心理テストとか。それから『今一番何が困っていますか』ということの話をして、私、その時は、まず仕事ができなくなったということを訴えて…。で、(治療は)薬物治療だけですね。入院設備のない病院だったので、睡眠も取れないということで、取りあえずお薬をいただきました。そこには2回ぐらい通院しました。(通院)期間は2週間も行っていないですね。」
「まず眠れないのと、眠れないことから今度始まって、最初に幻聴が聞こえたんですね。その時は、幻聴かどうかというのは分かっていなかったんですけれども。そのあと今度は幻視で、大きなクモが部屋の中をのそのそ歩いているのが見えて、『なんなんだろうこれは』と思って。もう眠れないのも辛いし、涙もボロボロこぼれるしということで…。その時は家で一人暮らしだったので、これはもう生活することは難しいと思って、入院設備のある病院を紹介してもらって、行ってすぐ入院をしました。(入院施設は通院していた)先生から紹介していただきました。
(治療は)また心理テストもありましたし、あとは薬物療法と作業療法などにも行ったり…。あとは、治療と言えるかどうかは分からないんですが、何かあればすぐ主治医が話を聞いてくれるようないい先生だったのと、あと看護師さんに毎日話ができる状況だったんですね。なので、とにかくいろいろ話を聞いてもらって、3か月の入院でなんとか睡眠も取れるようになって、少し元気になって退院できたという状態ですね。」
「それまで仕事をしていて、休職していたので、傷病手当(の申請書類)を書いていただいていたんですね。そこに、その当時は“うつ病”と“非定型精神病”という病名がついていました。」