「最初の入院の段階で、3か月の入院ではあったんですけれども、制度的なことで言うと、その病院には、実は前に一度通院していたことがあった病院だったという経緯がありました。障害者手帳は(受診から)半年経過しないと取れないじゃないですか。その病気になってからは半年経っていなかったんですけど、その前の経緯があるということで、障害者手帳の取得ができたり、あとは年金は難しいかもしれないとは言われていたんですけれども、年金の申請の紙を先生が書いてくださって、厚生年金の3級を受給できるようになったりとか、そういう部分ではとても有り難いなあと思っています。」
精神障害者保健福祉手帳:2年ごとの更新が必要。更新時期の患者さんの状態に合わせて手帳の等級(1級、2級、3級)が決まる。生活保護の障害者加算や税金の優遇措置など、経済的な支援を受けられるようになるほか、自治体によって異なることがあるが、交通費、通信費などの負担を軽減できる。
障害年金:病気やけがなどによって、一定程度の障害の状態になった人に対して支給される年金のことで、障害の程度に応じて支払われる金額が異なる。障害年金には、「障害基礎年金(1級、2級)」と「障害厚生年金(1級〜3級)がある。生まれながらの先天性の障害や知的障害は障害基礎年金の受給対象となる。
「私は、自分の病気について恥ずかしいと思ったことは一度もないですね。たぶん恥ずかしいと、もし感じていたら、自分の中にやっぱり偏見があったことになるのかなと思いますし、病気になって、それをなんか嫌だとか悔やんだとかそういうこともないので…。
(家族の)対応…、最初は、腫れ物に触るような感じというのが1日、2日、最初仕事ができないと言った時にあったんですけど、そのあとは、まあ、あたし自身が病気について詳しく知らなかったということもあったので、自分が分からないのだったら、他の人はもっと分かるわけがないと考えたので、まず分かってもらうことから始めようと、『今こういう状態だ』というのを、なにかあったら電話をして、母に聞いてもらってということをずっと繰り返していたんですね。それから少しずつ家族の理解が深まっていって、現在に至るんですけど。
でも最初、障害者手帳とかを取得するのも、家族からは『ちょっと待って』と、やっぱり反対はされました。でも私は恥ずかしくないからと言って、もう1回言った時に、『じゃあ、あなたの好きなようにしなさい』と言ってもらえたので、手帳の取得だったり年金の受給ができるようになったんですね。」