統合失調症と向き合う

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鎌田 至さん
鎌田 至さん
(かまた いたる)
1971年(昭和46年)生まれの40歳(収録時)。大学生の時から他人の自分への評価がとても気になっていた。大学卒業後、就職する。以前から持つ症状に胸の苦しさなどが加わり、内科を受診するが異常なしの診断。20代後半、たまたま目にした冊子を読み、自分の症状と照らし合わせて精神科を受診する。その後、退職する。数回の入院を体験。何度か就職、退職を繰り返し、現在は、作業所の仕事として週5回勤務。会社の一般事務や老人デイサービスでのベッドメイキング、居室清掃に従事している。
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7作業所との出会い
Q.現在行っている作業所の印象は?

「なんか楽しそうだなあと思いましたね。スタッフさんが、すごく親しみやすくて…。他の作業所とかに行くと、『私はスタッフなのよぉ』みたいな態度で、ま、先生まではいかないんですけど、看護師さんみたいな言い方をする人とかが結構いたので、あんまり期待しないで行ったんですけど、行ったら、『ここだったら長く続けられそうだなぁ』と思いました。

最初、やることがないので作業所に行くことだけを考えていたんです。今の作業所に顔を出すことだけ考えて、毎日ずっと通って…。仙台は七夕祭りが有名なんですけど、ちょうど夏ぐらいの時で、七夕祭りの飾り作りをするということで、花を作ったりしていたんですけど、それ(を)作るのに1か月ぐらいかかったんですね。それ、ほとんど、私が作ってしまったみたいな感じになって…。(そう)しているうちに、『そういう作業をしているからやってみないか』ということで、老人ホームに(作業に)行くようになったんですね。」

Q.老人ホームで働いていかがですか

「難しかったですねぇ。“見守り”というのがあるんですけど、お年寄りと交流、コミュニケーションすることなんですけど、それがちょっと苦手でしてね。今でも苦手なんですけど。『おばあちゃん、今日も元気?』とかそういう話は、やっぱりあんまりできないですね。

やっぱり感謝されるので…、『今日も、ありがとうね』と言われるんです。なんかやっぱりそれはすごく有り難いなぁとか。行きたくないんですけど、行ったら気持ち良くなるんですよ。今日も行きたくないなぁとか思うんですね。だけど行ってお年寄りとかと話をしているというか、まあ、ただいるだけなんですけど、それでもなんか達成感があっていいなあとか思ったりするんですけど。今の主治医にも相談してみたら、『週1回ぐらいしかできないよ、そういう仕事は』とか言われて、『そうだよなあ』って思っていたんです。」

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