統合失調症と向き合う

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丸子慎平さん
丸子慎平さん
(まるこ しんぺい)
1970年(昭和45年)生まれの47歳(収録時)。20代後半、アメリカの大学に留学中に発症し入院。その後、日本に戻り、精神科を受診する。現在は就労継続支援B型事業所でさまざまな業務に携わっている。
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5現在の治療と体調
Q.現在処方されている薬を教えてください

リスペリドン、たぶんリスパダールのジェネリックだと思うのですけども。あとタスモリン、たぶん、手足がこわばるからそれを止めるための薬を飲んでいます。その2錠を1日1回だけです。

結構前からです。もうちょっと多かったのですけども、お風呂に入っている時とか口がずっと開きっぱなしでよだれが出るとか、先生に言ったところ、じゃあ、1錠減らしましょうということで、今の状態になりました。

入院している時は注射とかいろいろ打たれたので、たぶんすごい量を摂取していたと思うのですけども、自宅に帰ってからはずっと減っていますね。眠剤も飲んでいないですよね。眠剤がなくても寝られる。本当にいちばん悪い時、何十年か前は飲んでいましたけども、ここ15年……18年は飲んでいないです。」

リスパダール(リスペリドン):非定型抗精神病薬
タスモリン(ビペリデン):抗パーキンソン病薬

Q.現在の体調や副作用は?

「職場がB型の(就労継続支援)事業所ですけども、無理をしないというか、自分で仕事を作っていくとか、そういう環境作りを目指しているので、あまり悪くならないですね。

それから、疲れると、やはり手が硬くなるとか、顎が痛くなってご飯が上手く食べられないとか。これは、薬の副作用なのか病気が強く出ているのかがよく分からないですけど、それはありますね。朝ご飯、トーストか何かをかじろうかなぁと思った時も、歯が痛くて全然、食べられないとか、そういうことはあります。(主治医には)この話は1回もしていないですね。したほうがいいですかね?

まあ、日常生活で制限はあるかもしれないですけども、まあまあ、取りあえず生活はできています。」

Q.日常生活が送れるようになったのはいつからですか

「デイケア時代もあるし、ここの事業所が始まったのも大きいですし、何て言うのですかね、社会的役割の獲得とかが、そういう仕事を通してあったり。あと生活、ま、体調が悪い時は完全に夜型の生活だったので、アメリカで発症中の時も、2日起きて1日寝るとか、そんなむちゃくちゃな生活していたこともありますので。

今はもちろん眠剤を飲まないぐらいですから完全に朝型で、ちゃんとそういうリズムで生活していたり。先ほど述べた、自分の声が出るようになった、自分で言えるようになったということが大きい。昔は溜めて、どういう説があるか分からないですけど、ストレスを溜めて体調を崩す人も多いと思うので、そういう言える環境にあるというのは、インターネットでも、ブログ……、今はブログを書いていないですけども、書いたり、SNSで、そんなにひどいことは書かないですけど、思いを発散することによってガス抜きみたいなことをすることで心の健康を保っているのではないかなと思います。

でもまあ、事業所ができたことが、回復の効果ということでは大きいのかなと思いますけど。」

Q.体調を崩さないように注意していることはありますか

「そうですね。生活、何にもしないことが結構大事だなぁと思ったり、統合(失調症)だと、諸説ありますけど、フィルター機能の誤作動とかいって、情報を全部浴びてしまって、パニック、混乱したりするので、ここの事業所の兼ね合いで、人と接する機会がすごく多いですけども、週末はなるべく一人でいるとか。

毎日パーティー続きだったら困るじゃないですか。それからボーッとする時間とかをとても大事にしていますかね。」

Q.今までの治療できつかったものは?

「治療というか、デイケアのリハビリのプログラムとしては、細かいことを、こういう文章を書いて、校正とか、コンピューターにずっと集中しているとか、そういう緻密さを求められるようなものは向いていないのではないかなと。割かし、自由にさしてくれみたいな。

人によるかもしれないですけども、(気が)散ったりするじゃないですか。そういうような、少し自由な環境を作ってくれるといいのかなぁと思うので、逆に閉じ込めたり……、治療というかそういうことは、どうなのかなぁ?という気はします。」

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