「たしかだめなのです。未払いの部分があるとか何かいろいろあって。留学している間にややこしくて払っていなかったとかなんとかで……。
そこなのですよね、僕のいちばんの課題は。現在、母親に経済面を支えてもらって生きているということなので。事業所の工賃は、全国平均ぐらいなので。福祉のそういう制度のもとで事業所が成り立っているので、例えばアルバイトをすることができないとか、いろいろ、働き方という意味では、かなり制約がありまして。これが、最大の僕の今の置かれた立場における難しいところです。
手帳(3級)は持っていますので、細々した話ですけど、美術館無料とか、映画も1000円で観られていいなとか、映画好きですから、そんなことがあったり……。交通費も、地下鉄とかバスもいくらか、年間4〜5万円はもらえるのですかね。そういうのもまあまあ足しになっていますね。」
障害年金:病気やけがなどによって、一定程度の障害の状態になった人に対して支給される年金のことで、障害の程度に応じて支払われる金額が異なる。障害年金には、「障害基礎年金(1級、2級)」と「障害厚生年金(1級〜3級)がある。生まれながらの先天性の障害や知的障害は障害基礎年金の受給対象となる。
精神障害者保健福祉手帳:2年ごとの更新が必要。更新時期の患者さんの状態に合わせて手帳の等級(1級、2級、3級)が決まる。生活保護の障害者加算や税金の優遇措置など、経済的な支援を受けられるようになるほか、自治体によって異なることがあるが、交通費、通信費などの負担を軽減できる。
「何ですかね。先ほど就労のことを言いましたけど、今は、もうちょっとオープンというか、自由がきくみたいな? 言葉が悪いようですけど、そういう福祉のところに閉じ込めるみたいことは、現代における地域の私宅鑑置みたいな印象を僕は受けるので。そういう閉じ込めておくとか、結構偉い人が制度を作ってその下に治めるみたいことではなくて、ちゃんと当事者の人から言葉をもらって、どうにか、新しい、同じピアの人とかを救うような何かができればいいかなと思いますけど。」
「病院というのはやはり先生としゃべるので、やはりそこの信頼関係みたいものがしっかりできる所じゃないかなと思います。病状が安定しているので、あまり先生と長い間しゃべらないですけども、ちょっと顔を見て、また今日も、今回も元気だねぇみたいな感じでやっているのですけども、やはり親身に話を聞いてくれるみたいな……。事務的に、患者さんの顔を見ずに処方箋を出すような先生ではなくて、ちゃんと寄り添うような医療の人だったらいいかなぁと思いますけど。
病気になりたての頃は、僕、当事者一人でしたけども、今は仲間がいるということでは、そういう情報網からいろいろ聞き出せるのではないかなと思います。当事者の人にももちろん聞けるし、事業所だったらスタッフ、精神保健福祉士とかがいますので、そういう方に相談して、どこの病院はどうだとか……。先ほどの、大学でのそういうつながりもありますし、教え子がどこの病院に勤務しているかも分かるので、そういう人から生の声を得ることはできるのではないかなと思いますね。」
「そこは難しいですね。僕も、入院させられてそこの病院ということになったので、そこはなかなか難しいかもしれないですね。
(通院先は)1回変えました。入院した時は病院だったのですけども、すごく遠かったので、同じ区でクリニックがあったのでそこに移りました。」