統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
平泉靖昭さん
平泉靖昭さん
(ひらいずみ やすあき)
1968年(昭和43年)生まれの49歳(収録時)。28歳の時に発症。働いていた会社から紹介されて精神科を受診する。入院の経験はない。職場復帰ならず退職。現在は就労継続支援B型事業所に週5日、通所している。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>
4就労継続支援B型事業所に通所
Q.現在の就労継続支援B型事業所に通うことになったきっかけを教えてください

「最初に受診した時に、先生が、保健所でやっている保健師さんが中心でやっている、何かあったのですけど、そこにすぐ電話して……。まあ、デイケアみたいなものですね。そこは、週1回金曜日しかなかったのですけど。10年前に引っ越して、姉がたまたま、ここの法人が一緒であるセンターのパンフレットを持ってきたのですね、偶然にも通りかかって。これは、私にもいいのではないのかということで、それがきっかけでデイケアに通ったのですよ。

デイケアはですね、すごく貴重な時間ですね。まあ、体力がつきますね。いろいろミニバレーとかバスケットボールとかフットサルとかをやっていて、非常に体力がつくのですよね。

あとは、クラブ活動とかで、英会話だったり歴史だったりをして、まあ集中力を高めてと言いますか。あとは、トランプとかUNO(ウノ)とか、いろいろ、カードゲームで集中力をつけて。デイケアで培った体力と集中力があれば仕事ができるなと思って、思い切ってここに来ようかと思って。やはり体力と集中力が大切なのではないですかね。」

デイケア:地域の保健所や精神保健福祉センター、医療機関などで、個人別の評価と働きかけ、およびレクリエーションやSST(社会生活技能訓練)などのグループワークを組み合わせることで、社会復帰の足がかりとする取り組み。

Q.B型事業所ではどのようなことを行っていますか

「ここでは、いちばん好きなのはラジオですね。ラジオのパーソナリティをやっています。あとは出張講義ですね。専門職とか学生さんに対する講義ですね。精神病の啓発活動みたいな感じで、大学に行ったり、専門学校に行ったり、専門のPSW(精神保健福祉士)とかを目指している人に、体験談みたいな感じで話をするのが主ですけど。

あと、パソコンとかですね。機械類とかね、ああいうのが苦手なのです、私、実は。だからここにいれば、メディア系だから……、苦手なのですけども、まあ、それなりに頑張っているつもりですけど。」

Q.人前で自身の病気について語ってみた感想は?

「初めはね、A大学に行った時どうだったかな、緊張しましたね。まあ、言うのはOKというかオープンにしようと。まあ、親も『恥ずかしくないのだから外歩きなさい』とか。父親は、『恥ずかしいから表に出るな』とか言っているのですけど、母親のほうが強いから、『堂々としていなさい』とか言われますから。

母親が理解のある人で。また、親も間違っていて、俺のことは自律神経失調症だと思っていて。だから人に対して、『お宅の息子さんどうしたの?』って聞かれたら、『ちょっと自律神経が……』とか言っていたら、みんなが、『なるほど、自律神経失調症なんだな』ということで、まあ、助かっているという部分はあるのですけど、私自身。」

Q.発症後、就労の経験は?

「ないです。ここが初めてです。ドラッグストアで4年働いていまして、1年猶予があって、そして1年過ぎてダメということで、退職です。」

Q.今後、就労の希望は?

「ないです。就労支援A型(事業所)で働いて、給料も上がるのですけど、そしたら、3級になる可能性も高いので、2級のままのほうがいいので、A(型)とか、一般(就労)とか、(就労)移行とかそういうことは全然考えていないです。あとは歳なのでそんなに働けないし……。

もう諦めていますからね。働けないんだと、体は。でも(支援センター)にいた頃に、1つ気に入っていたことがあって。最低でも30分は散歩しようということを決めて。いつでも、ドラッグストアに戻れるように、30分から1時間は最低でも散歩しようということで、それを決めていましたから、それが良かったのではないですかね。快方に向かったのですね。運動して。

(それ以降も)しました、しました。散歩は欠かさず。どの仕事に就くにしても、体力はいるなと思って、必ず30分は散歩していました。今はしていないです。自宅からここまで距離が30分あるから。毎日がもう散歩みたいなものですから。(往復で)合計1時間歩いていることになりますから。」

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>