「野菜は大丈夫ですが、刺身などの生ものは駄目で、それ以外では蕎麦も駄目と言われました。お蕎麦は消化に悪いらしいのです。うどんは大丈夫だけど蕎麦は食べてはいけないと言われました。食事はわりと自由に食べていました。生ものも食べてはいけないと言われましたが、一口二口くらいいいだろうと食べていました。術後に腸閉塞を起こす人は多いと言われていたのですが、それも全くなかったので結構調子に乗っていろいろ食べていました。
運動は特にしていません。ただ退院して職場復帰したあとで少し、自転車で家から職場まで通勤するようにはしました。
（生活していて）困ったことはないですね。逆にがんを取っているので、がんが見つかる前よりも体調はすごくいいです。それまでは本当に立っていられないくらいの苦痛や下痢があったりして、それこそトイレから出てきたらまたトイレに駆け込むというときもありましたが、手術をしてからはそれがなくなっています。」
「いちおう調べてはみたのですが、どこを調べてもほとんど載っていないのです。載っていてもその人が亡くなったりして、自分で調べていけばいくほどいい情報がないのです。告知のときにステージ（病期）4と言われましたので、大腸がんでステージ4がどういう状況かはいちおう調べました。ただ生存率が50％以下、ほとんど40％とか30％という数字しかないし、やはり再発の確率も高いということしか載っていませんので、あとはもうほとんど見ていないです。」
「母親のほうがショックはあったみたいで、やはり告知されたときや手術のときは眠れなかったという話は聞いています。本人はぐっすり眠っていましたけど。
病名に関しての抵抗はもう一切なかったです。入院するときに見舞いに来て欲しくて友達に電話をかけまくりましたから。最初はびっくりされました。ただ入院したときよりも退院したときのほうが体重が1キロ増えていて、がんで手術したという話を聞くとだいたい痩せているとか、がりがりになって帰ってくるというイメージを皆さんもっているので、友達と会ったときに『なんで太ってんだよ（笑）。全然変わってないじゃん』と言われました。それは栄養剤をずっと点滴していて、それがけっこう高カロリーだったので体重が減ることがなかったのです。」
「治療方法については説明がありました。手術をしたばかりなので、再発予防のために抗がん剤をするという話を受けています。薬は最初カンプトと5-FUの組合わせです。点滴で1ヵ月に1回入院しながら6クールして、そのあとは経口薬のTS-1を2年ぐらい飲みました。
TS-1のときは多少の吐き気と食欲不振はありましたが、たとえば茶碗に今まで2杯食べていたのが1杯になったとかそれくらいの程度で、極端に食欲がなくなったということもないですし、通常服用しながらも仕事のほうにも来ていました。
抗がん剤を使うときに先生から『髪の毛が抜ける可能性もありますよ』と説明は受けていましたが、今までした抗がん剤で髪の毛が抜けたことは一切ないです。逆に抗がん剤が効いていないのかなという不安もありましたので、先生に聞いてみたことがあり、それはいちおう効いているという話でした。」