「やはり1、2年ぐらいは、『もう自分は元気になれないんじゃないか』という不安でいました。しかし、だんだん元気になってくると、いろいろな情報を知りたいという気持ちになってきて、娘がインターネットで調べて、『ジャパン・ウェルネスというところがあるみたい』ということで、私は今まで自分が不安だった気持ちを全部そこにぶつける意味でそのジャパン・ウェルネスに巡り会いました。それで自分と同じ仲間もいるのだということもわかり、2年目からはどんどん自分の気持ちが前向きになり、生きていけるようになったのです。
何しろ直腸の人のグループに行くと、便の話ばかりなのです。『私はこういう太いのが出た』とか、『細いのが出て下っちゃって、お尻が痛くて痔のようになってしまった』とかそういう話を皆、平気でするので、自分もそういう仲間のところでそういう話ができて、本当に家で不安で悩んでいたのがすっかり救われました。月2回ウェルネスに通って、今ではもう4年目になります。
私は月に2回、そこのコーラスに行っているのですが、そこで私は(気持ちが)救われたということと、がんでもいろんな症状と部位によって治療法が違うということを知りました。転移して苦しんでいる人もいるし、元気になった人もいます。元気になった人はどうして元気になったのか。いろんな人を見たときに、やはりがんは自分の気持ち次第で治るというように思えたのと、周りの人の雰囲気をみて、私も自分で『こうしよう、ああしよう』ということを、ひとつずつ自分なりに考えました。
そのときにやはり、笑うことがすごくいいことだとか、自分の気持ちや精神的なもののもち方ということに気が付いたのです。それで昔からヨガも好きだったので、ちょっとヨガもやってみました。綾小路きみまろという漫談家のテープがあるのですが、それを何本か買って、毎晩同じなのに繰り返し聞いて笑ったり、ヨガのテープを聞いて瞑想をしたり、体にいいことばかりしてきたという感じです。」
「免疫力が絶対に大事だということを周りの人を見て自分も思ったので、免疫を高めるにはどうしたらいいかと思い、インターネットに出ているサンクリニックというところで、免疫を高める治療法というのをしました。そこに行って血液検査をするのですが、保険が利かないから、血液検査だけでも7万円以上かかりました。でもそれをして調べていただいて、何と何の免疫を高めるにはこういうサプリメントがありますということで、結構それも高かったのですが、なんとか元気になりたいという気持ちがあったので、そこのサプリメントを2年以上飲みました。最近は行っていないのですが、とりあえずいいということはいっぱい今までしてきて、今があるのだな・・・と思います。
昔からちょっと疲れたときにアリナミンを飲むと、ニンニクの香りが毛穴から出てくるような感じがしましたが、その病院でする点滴も多分そういうアリナミンのような種類だと思うのです。点滴をすると、プンプンとニンニクのような香りが体からしてくるので、そういう栄養剤でしょうか。
(値段が)高いので、今年になってからは、そういうお金があったらもう少しおしゃれのほうとか、自分の楽しいほうに回そうと思うようになり、今は月に1回、便通の薬とビオフェルミンのような整腸薬だけをもらいに行っています。高い注射などは今年からやめてやっていないです。それまではだいたい月に10万円前後がかかっていて、元気になるためにはそういうお金を惜しまなかったのですが、今年はもうそういうことやめて、その分お洋服などに回したほうがいいかなと考えています。」
「病院で手術をして、月1回ずつ検査をするのは、先生はもうただ転移していないかどうかを診るだけで、心のケアとか免疫とか、がん以外のものに対しては、そういう大きい病院というのは意外と行き届いていないな・・・と思いました。先生は『月日、月日』と言うだけで、検査して今日もなんでもければ、また次の予約をしましょうということを繰り返していたので、やはりそこの病院に診てもらうものというのがあり、自分が治るためにどういうふうにしたらいいかというのは、自分なりに積極的にしないと、ただ待っているだけでは絶対にだめだなと、自分が病気になってわかったのです。」
「8月ぐらいに『こういう病気になりました』とがん保険の申請をしたところ、『あなたは、保険に入れる状態ではなかったのに入った』という、偽りの報告をしたようなことを言われて、『保険は一切無効です』と言われました。結局、保険屋さんがストップしてくれたのは9月ぐらいですから、3月から半年ぐらいはかけたのに全部ダメでした。とりあえず私も還暦になってひとつずつ保険に入ろうかなと思っていた矢先だったので、がん保険というのはやはり健康なうちに、保険屋さんの宣伝ではないけれど、たとえ少なくても絶対に入っていたほうがいいと思います。もうがんになってしまってからでは、保険に入りたくても入れないですから。」