がんと向き合う

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星野史雄 さん
(ほしの・ふみお)
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東京家政大学非常勤講師。1997年、妻が乳がんで亡くなったことをきっかけに闘病記を集め始め、翌年、闘病記専門古書店「パラメディカ」を開店。2010年7月、直腸がん(ステージ4)+肝転移が見つかり、8月に手術。大腸がんの闘病記を過去に100冊以上読んでいた知識が、自身の闘病にも役に立っている。共同編著に『がん闘病記読書案内』。自らの闘病体験を記した『闘病記専門書店の店主が、がんになって考えたこと』が2012年9月、産経新聞出版より発売された。
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7食事について

「“がんの友達”で“がん友”という言い方がありますが。自分が大腸がんとわかる前に、近所に住んでいる70歳ぐらいの大腸がんの女性がいて、その方は肝臓ではなくて肺に転移していました。その女性と私の共通点は『魚が嫌い』ということです。もしかすると(魚を食べないのは)よくないのかなという気はします。僕も魚をあまり食べない。収入があるとほとんど全部本を買ってしまうというのもありますけどね。

闘病記を探して首都圏中をうろうろ歩いていましたので、昼の食事の時間帯にいる場所がいつも違うわけです。所沢であったり、熊谷であったり、桶川であったり、いろいろ違うのですね。出先で昼の食事をしようというときにいちばん便利なのはチェーン店です。ですから、しばらくの間は牛丼屋だとかをかなり制覇していたというのがありまして、食事としては相当まずかったかもしれないと思います。うちに帰ってくると、何か味噌汁ぐらいは作りますけど、出来合いの惣菜でご飯は電子レンジで温めて済ませていましたから。」

Q.野菜はあまり好きではない?

「嫌いではないのですけどね。チェーン店で焼肉のセットか何かを頼むと必ずサラダがついているので、そのぐらいは食べていますけど。まぁ食べてないな、ブロッコリー嫌いだなというのはあります。うちの親が『がんになった人が親戚にもいないのに、なぜなったのか』と言うと、妹が『食生活が悪いのよ』と簡単に片付けられてしまって、『そう言われりゃそうだよな』ということがありました。」

●タバコとアルコール

「本当に肺がんになったら仕様がないかなというぐらい、かつてはタバコを吸っていました。今は入院中が吸えませんでしたし、病院がもう全面禁煙で吸える場所はまったくないですからね。それでも点滴の台を引っ張って病院の裏手で吸っている患者さんがいましたけど、私は吸おうとは思わなかったです。タバコは吸わない。アルコールも弱いのです。弱いといってもビール瓶で3本飲むと頭痛がして翌日苦しむぐらいです。大ジョッキ1杯ぐらいは平気なのですが、最近は外出しても飲み会などは避けるので、アルコールはなくてもいいですし、あまり飲んでいません。」