がんと向き合う

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大野正子 さん
(おおの・まさこ)
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東京都在住。家族は夫。子ども3人はすでに独立。2007年8月、60歳健診がきっかけで大腸がんが見つかる。糖尿病のかかりつけ医に専門医を紹介してもらい、約1ヵ月後にS状結腸がん(ステージ4)を切除。退院後、肝動注、抗がん剤治療を受け、肝転移を2度切除。外来通院と服薬を続けながら2010年2月には仕事(ホテルのベッドメイク)を再開。電車に乗るのも楽しい毎日を送っている。
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2手術

「私は糖尿病があり、糖尿病だと手術の創(きず)が普通の方よりくっつきにくいということがあるらしいのです。それで本当は10月10日が手術だったのですが、少し早めに入院して、病院のほうで血糖値を普通の数値まで下げるようにして、それから『手術をします』ということでした。

結構、注射にも強いし、手術にも強かったかなと自分で思います。手術が終わったあともすぐ歩いていたし。今までも病気はほとんどなく生活していたから、すごく元気だったのです。体には自信があったので、このがんという病気は本当に驚きましたけど、精神的には結構へこたれていないのではないかなと思います。創(きず)自体は1週間ぐらいで抜糸なので、『結構大丈夫です』という感じでした。」

●入院生活

「食事は(病院が)消化のいいものを出してくださって、糖尿病があるのでやはりカロリーを抑えたお食事を食べていました。甘いものを摂取できないので、いつも病院にコーヒーのポットを自分で用意しておいて、寂しいときはいつもコーヒーを飲んでいました。病院にも(コーヒーは)あるのですけどね。

(コーヒーは)そんなに好きではないのですけど、お茶とかお水だけだと飽きてしまうので。それで甘いものはだめでしょ?何かお菓子を食べることもできないし、寂しいので、コーヒーをいつもお砂糖なしで、ブラックで飲んでいました。

でも元気に退院しました。退院した日から本当にずっと元気なのです。すぐに家事もしていたし、何か本当にびっくりです。家族がびっくりしていました。『大丈夫なの?』って。」

●手術の後遺症

「S状結腸を切って退院してきました。便の話ですけど、トイレに行くと普通だったら、(用事が)終わったらもうそれで終わりですよね。ところが、完全に終わったという命令が(脳から)きているのに、5分ぐらい経つとまたトイレに行きたくなってしまうのです。それを2〜3回繰り返すという症状が半年ぐらいありました。そのあとは落ち着いたので、何度もトイレに行くというのはなくなりました。

外来でたまたま隣に座った方でもやはり『トイレが間に合わなくてたいへんだ』と言う方がいました。今は便利なおむつのようなものがあるので、その方は外出するときは必ずそれをはいて、『何枚か持って病院に来ます』と言っていました。病気によっていろいろたいへんですね。大腸がんの方は多分、皆そういうのがあるかもしれないです。」