がんと向き合う

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池嶋貫二 さん
(いけしま・かんじ)
公益社団法人日本オストミー協会
20/40 FOCUS GROUP
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2003年(38歳)に直腸がん(ステージ3)と診断され、直腸切断術を受け、人工肛門を造設。術後は抗がん剤(UFT+ユーゼル)を2年間服用。退院後、システムエンジニアから障害者雇用コンサルタントにキャリアチェンジ。東日本大震災では20/40 FOCUS GROUPのブログツイッターを駆使して、被災したオストメイトのためのストーマの受け取り場所などの緊急情報を随時発信。
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1はじめの症状

「診断を受けたのが12月で、その半年ぐらい前からお腹がグルグルとよく鳴っていました。朝昼ちゃんと食べているのに、日中ずっとグルグルグルとお腹の虫が鳴くのです。そのうちお腹が張ってきて、暫くすると下痢になりやすくなり、そのうち便にどす黒いタール状の血が混じるようなりました。それがどうも治まらなくなったので、ちょっと診てもらおうと、近くのお医者様のほうに行きました。

先生が状況を聞いて、触診と大腸内視鏡検査で見られて『これはちょっとまずいかもしれない』と。そのときは具体的に何も言われなかったのですが、『大きい病院のほうに行ったほうがいい』ということで、先生のお知り合いの中核病院の先生宛に紹介状を書いていただき、そちらへお伺いしました。」

●がんの告知

「中核病院の先生に『ご家族の方は来ていないの?』と言われたのですが、もともとそれは前提としてありませんでしたから『(来て)おりません』とお返しすると、『だったら仕方ないね・・・』とその場で、『これはもうだいぶん大きくなっているけれども、悪性腫瘍です。このまま放っておくわけにはいかないから、もうこの場で手術の段取りを決めないと』というお話でした。私自身も突然だったので、変な話ですけど『そうですか、たいへんですねぇ』と他人事のような返事をしたのを憶えています。」

●人工肛門になるということ

「結局、腫瘍ができていたのは肛門から3cmのところでした。先生は『うまく残せるなら肛門括約筋を残しておくけれども、もし無理だったら全部取りますよ。そのときには人工肛門になります』というお話で、お腹を開いて大掛かりな手術になるということでした。

がんだからショックを受けたというのではないです。『先々どうなるのかな・・・』ということが、やはりいちばん気になっていました。」