9オストメイトの災害対策
●どんな装具でも使えるように
「今回の大震災では、各地区の対策本部にストーマ装具を置いたのですが、みなさんの使っているものと違うものも当然あるわけです。そうすると、『これは私の使っているのじゃないからダメです』と言って持っていかないんですね。でもそれは困るんです。『たいへんだから、まず使いなさい』と言うのですが、『俺のと違う』と言ってダメになっちゃうんです。ですからオストメイト自身が、いつも使っている装具じゃなくても使えるように日頃訓練しておく、どういう装具であってもまず使うということです。」
●各所に2週間分の装具を
『災害時のための 携帯ハンドブック』 日本オストミー協会 岩手県支部 作成 |
それから1ヵ所に置いていると、今回の津波のように根こそぎみんな持って行っちゃうので、『必ず分散して置いておきなさい』とお伝えしています。たとえば今回津波に遭った方で、『1階に置いていた装具は持っていかれて2階に置いてあるのが助かったのでよかった』という方がいらっしゃいます。自分を守るためには、まず装具を至るところに置いておく。お孫さんのところでもいいでしょうし、娘さんが嫁いだ先でもいいでしょう。想定して置いておくということも功を奏すと思いますね。」
●避難所では、自分の背中は自分で押して
『防災ガイドブック』 岩手医科大学 学生有志 制作 |