「月曜日に詳しい検査をして、1週間後には『がん』とはっきり言われました。もともと最初にかかったところで『これは普通の腫瘍じゃない』とは言われていたので、『もしかしてそうかな』というのはありました。
普通の絨毛腺腫は内視鏡でも取れるぐらい小さいらしいのですが、私のはすごく大きくて、最初に診た先生は『こんなに大きいのははじめて見た』と言ってすごく慌てられて。手術をしてくれた先生も、『僕も2000例ぐらい手術しているけど、その中でもこんなに大きいのは10例ぐらいしか見たことがない』と言われました。本当に大きくて内視鏡でも取れないということで、開腹手術になりました。
腫瘍が良性だったら『(肛門を)ギリギリ残せるかもしれない』と言われていましたが、結局、病理解剖をしたら悪性だとわかり『これは根こそぎ取るしかないから人工肛門になります』とそのときに言われました。」
「とにかく体がしんどかったので『これが楽になるならなんでもいいや』と思いました。いろいろ調べて友達にも言うと、友達の妹さんも『実はそうだったんだよ』とか、『職場の人でそういう人がいるよ』とか、結構周りに人工肛門の人がいて『普通に生活しているんだな』ということもわかったので、メチャクチャ不安とかはなかったです。それをしない限り生きていけないのだったら、『仕方がないかな』というのはありました。」
「『あぁ、本当に梅干しみたいだな・・・』と思いました。お腹がキューっとなるとそこから便がヒューっと出てくる。『そうなんだ・・すっごく面白いな』と思いました。はじめの1週間は絶食で、重湯からだんだん普通食になってくると『本当にここから出るんだ。人間の体、本当に不思議だな・・』とそれぐらいですかね。『これで生きていくんだな』というぐらいです。」
「全くないです。よく排尿障害があったり腸閉塞になったり、いろいろあるみたいですが。腸はみんな同じだから、ストーマもみんな同じ形になると思っていたのですが、ストーマの形も人によっていろいろで、いびつな形、何回も手術される方、ストーマを作り直す方。そういうのを聞くと、私のは本当にきれいなストーマで装具もぴっちり合うし、本当に見事な腕のいい先生だったなと思います。」