「ブーケの会とか、食事会とかで顔を合わす人が決まっているんですけど。『今、抗がん剤で、髪の毛抜けて本当にちょっとしんどいねん。でも、皆に会いたいから、こうやって出てきたよ』というの(言葉)を聞くと、こんなにも前向きに生きられるんだという。だから、そういう意味では、一人で悩まないでほしいなというか。病気と闘っている人が(へ)。
私もそうでしたけど、本当に一人で考え込んでしまうと、負のスパイラルというか、悪いほう悪いほうにいってしまうんですけど(よね)。私の場合は、子どもたちもそうだったんですけど、特に、妹家族が、主人が亡くなってから一緒に泣いてくれたので(くれたり)、私の病気に関しても、皆が心配してくれて支えてくれた。体調的にしんどかったりとかもありますけど、精神的な部分で情けないなと思ったときに、甘えさせてもらって、周りの人に助けてもらって。(それは)ちっとも、悪いことじゃないと(私)思うんですよ。これだけしんどいし、助けてよ(と)。
その代わり、自分が助けてもらって元気になったとき、体の元気もそうですけど、気持ち的に元気になったときに、自分のできること(で)恩返しできたらいいなっていうか…。
一人で悩まないで、周りの人に助けを求めるのもそうですけど、ブーケのような患者会みたいなところに足運んでほしいですね。情報だけではなくて、人とのつながりとか、そういうことで、私は、随分、助けられたり世の中の見方が変わったりということもありましたので。そういうものに、自分のほうからどんどん向かっていってほしいですね。
ブーケとかでもそうですけど、結構、患者会とか、門(を)開けていますので。今、病気と闘っている人には、決して、一人で、自分の殻の中に閉じこもらないでほしい。いろんなところに、自分のほうからメッセージを発して、で、助けてもらったり、いろんなものを、情報とかも含めて、自分のほうに仕入れてほしいですね。自分の方向に。」
「バースデーカードというのをブーケのほうから毎年いただくんですけど。その方は、それを手作りされていたんですよ。ただ、残念なことに亡くなってしまいましたので(が)。
去年は、もう亡くなられたあとだったし、一昨年のバースデーカード(が)きたときは、具合が悪いと聞いていたから、たぶん、今年はこないだろうな。だから、代わりの(に)印刷したものだろうなというの(思い)があったんですけど、具合(が)悪くても書いていたみたいで。『入院してはるって聞いていたけど、このバースデーカードって、印刷じゃないよね、手書きよね』と言ったら、手書きで。病室で…、すごい。
(また)食事会で、食事は、ほとんど手をつけられないぐらい食欲もない状態なのに、明るく笑ってはるから、『なんでそんなに元気なん?』と言ったら、ちょっとしんどいんやけど、『もうなってしまった病気で悩んでいてもしょうがないし、泣いても1日やろ?笑ってても1日やろ?そしたら笑ってるほうがいいやん』と明るく言われるんですよ。『そうすると笑っていることによって、自分だけじゃなくて、周りの人も明るくなるんやろ?私が泣いていたら、周りの人も、なんか寂しくなるというか、周りの人も辛くなるから、それやったら、自分だけのためじゃなくて、周りの人のことも含めて笑ってるほうがいいん違う』と明るく言われるから、あ、そうなんや。だから、私も、できるだけそういうふうにしたいなというか、泣いているよりも笑っているほうが…。」