「まあ、うちのメンバーとかそういう人達にはとにかく‘ありのまま’、飾ることはいらない、‘ありのまま’。あとは、悩み苦しみがあったならば、職員なり身近な人にすぐ話せと…。自殺志願者の人達も結構いるし、自傷他害(の人)もいるのでね、そういう人達にはやっぱり苦しいことがあった場合は話しなさいと、24時間いつでも電話をよこせばいいんだよということは言ってあります。」
「家族に対してはですね、とにかく『私が死んだあと』のことなんて考えるなと。なんとかなるんだよと。で、なんとかなるための社会資源とかそういうものがなければ、みんなで一緒になってつくっていこう、制度なら制度を変えていこう、そういうことをみんなで一緒にやっていきましょうということは、みんなに言いますね、家族の人達には。精神障害者を抱えた家族が亡くなったときにその人達どうなったかみんな知っているだろうと、ちゃーんと生きているんだよ、生活しているんだよということを知ってほしいと。
ただ、1つの家庭にそういう当事者がいると、どうしても暗くなりがちで、お互いに秘密を持ったような気分になって、その秘密を抱えたままいろんなところで活動したりしなくちゃいけないので、そういう(秘密のような)ものは、せめて家族の中だけではとっぱらって、お互いにコミュニケーションを取っていってほしいということは、家族の人達にはお願いします。」
「うう〜ん、ないですよ。例えば家族会をつくったときだって、家族会の会長になるのに匿名というわけにいかないでしょう。だから最初からもう開き直ったと言ったらおかしいけれども、別に、もう失うものはないんだから。だから実名でずっと通していますし、特別、被害にあったとか不利益を被ったということはまずないです。かえって行政と対等に話せるようになったし、それこそ偉い先生達とお話し合いをすることもできるし。だから幅が、こういうことをしない人達よりは、私の周りの人達との幅が広がっていったから、かえって良かったんじゃないですかね。」