統合失調症と向き合う

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小川奈穂子さん
小川奈穂子さん
(おがわ なおこ)
38歳。10代後半から症状が発現。3回の入院を体験し、現在は月に1回受診。デイケア・ナイトケアを活用しながら安定した生活を送っている。週1回、地域活動支援センターに勤務し障害者を支援している。介護ヘルパー2級の資格を持ち、精神保健福祉士の資格を取るためにゆっくりと準備中。
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14統合失調症の方へのメッセージ
●自分を嫌いにならないで

「(病気になっちゃったことを悔やんだり自分を嫌いになっちゃうのが続くと、なかなか前に進めないから、病気になっちゃったことは『もうなっちゃったんだ』って、ある程度開き直って、そこから自分ができることをちょっとずつちっちゃいことでもいいので、始めてほしいって思います。

あと、自分で自分に病気だって偏見を持たないで、いろんな可能性を信じてほしいというか。『こんなこともできないの』とか、『普通の人はみんなできているのに自分だけできない』とか(私も)思っちゃったりしたことがあったので。それは、病名がつかない前っていうか。自分がはっきり統合失調症だって分かったときは、病気だからしょうがないからできることを、じゃあ何ができるかなとか何が楽しいかなとか、そういうふうにちょっとずつ始めたら、今こういうふうにだいぶ安定した感じになってきたので。

それから症状とかは、もう込み込みでずっとあると思うので、無理に直そうとか考えないで、自分を理解してくれる人を探すというか、自分を理解してくださいって、逆に売り込んじゃうとかするといいかなと思うんですけど。あんまり無理に隠そうとしないで。」

●幻覚や幻聴があっても大丈夫

「妄想というか考えちゃうこととかがあって…。虫とかがいるじゃないですか。ぶーんと飛んでいるハエだったり虫だったりが、自分を監視しているんじゃないかって思うときがときどきあって、で、(それを)パチンと叩いて、(その)死骸だったり(を)顕微鏡で見たら、羽に“メードインジャパン”と書いてあるというのがあって。そんなことが思い浮かんじゃったりするし、変なものが見えちゃったり。変なものというのは、小さな人だったりが見えちゃうときがあるんですけど、そういうのも別に見えていても、変な風に考えても生活はできているんですよね。だから、今はこんなことを考えたり見えちゃったりしたけどちょっと置いておこうかなって、そういうふうに思えるかどうかで生活がうまく回るようになるので、もし妄想とか幻覚とか幻聴とかがあってもちゃんと生きていけるから、大丈夫ですと言いたいです。」

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