「私は、自分が精神分裂病、つまり統合失調症の患者で、治っていないと思うんですよ、完全には。ま、病院の先生の診察の時はニコニコ笑って、そんな変なことを言いませんけども、頭の中には妄想など時々ありますよね。変なことを考えている。今でも。あ、なんだ俺、さっき、腹立てていたけど俺の思い違いだったんだな、なんていうことありますから。薬を飲んでいて、幻聴はありません。ただ妄想というのは、普通の人間でも変なことを考えることはあるとは思うんです。まあ、それを外に出さないだけで。」
「まず喧嘩がないっていうことね。人と喧嘩しない。それから、変な恐怖感にとらわれないということ。ただやっぱり、世の中嫌な奴もいますからね。あいつとは合わないけど、まあ、しょうがない、つき合ってやろうというような感じで、まあ、波風を立たせないようにしております。で、お世話になっている方にはやっぱり感謝の気持ちを忘れちゃいけないと。だからまあ、いわゆる、あんまりまじめでもないんだけども、まじめ人間風にしておりますかね。
私、病院からもらっている薬を一時やめたことがあるんですよ、こっそり。そしたらね、やっぱり夜に眠れなくなりますね。で、今は飲んでいます。で、少しね、頭の働きが鈍くて、それから、私この頃昼寝、うたた寝する。会議の最中とかに眠くなってきて。ちょうどね、お昼ご飯を食べて2時頃が一番眠いんですよ。会議中に居眠りしたりするものですからね、『もうあのおじいちゃんしょうがないや』ということで、居眠りは大目に見てもらっています。
病院へひと月に1回は必ず通って、薬もなるべく飲む。それで、仕事は一生懸命やると。そうですね、仕事をやってりゃあ、まあ…。この歳、もう73歳(6月で74歳)ですけども、若い人と一緒に仕事をやっていますと、話がいろいろ聞けますし、ぼけ防止になると思うので、私がこれから気をつけなきゃいけないのは、統合失調症よりも、ぼけ、認知症のほうだろうと思っています。」
「コントミン。これは気分を安定させる薬、コントミン。私が一番最初に入院した時からある薬ですね。ただ副作用があるんです。というのは便秘するんですね。だから便秘止めの薬も飲んでいます。それからノーマルンという、やっぱり安定剤でしょうね。それからもう1つ精神科の薬、3種類飲んでいます。で、全部で錠剤5粒と、それから胃の粘膜を守る薬、これは欠かせません、飲んでいます。
内科の診察も受けているんです、精神科と。内科の先生から、あなた血が少し濁っているよと。血液をサラサラにする薬をあげるから、これを飲みなさいと。それと、お肉だとか卵だとかうなぎだとか、ああいうものよりも、鰯とか、秋刀魚とか、鯖とかそういうなるべく背中の青いお魚を食べるようにして、野菜はたくさん食べてくださいと言われました。
1年に3回か4回、採血検査をやられています。」
コントミン(クロルプロマジン):抗精神病薬
ノーマルン(アミトリプチリン塩酸塩):抗うつ薬
「やっぱり、睡眠を取ること。それから食事をちゃんとすること、薬を飲むこと、それから運動すること。この運動についてですけども、私の住んでいるグループホームのアパートが、少し住宅街の辺鄙なところにありまして、どこへ行くのにも、自転車じゃないとだめなので、1日に1時間、時によって2時間以上、自転車に乗っているんです。それが、私の健康を保っているんだろうと思うんです。
で、弁当屋の弁当も、1食500円ですけども、専門の栄養士がカロリー計算をして、最初はちょっと薄味なので食べにくかったんですけど、だんだん慣れてきまして、栄養のほうも心配ない。それから一番肝心なのは、借金をしないこと。そういうふうなことに気をつけております。」
「家計は、生活保護。月に14万(円)ぐらいいただいております。ただ、老齢年金ももらえるので、老齢年金が月に36,000円ぐらい。その36,000円ぐらいは生活保護費から差し引かれるんです。それから謝礼だとか、弁当屋でももらっていますので、もらって。それだけたくさんもらえればいいんですけど、生活保護をもらっている人間は、稼ぎがある場合には、全部、福祉事務所に申告しなくちゃいけないんです。それを隠すと、生活保護を切られちゃいます。ですから、私はもうガラス張りにしまして、全部、福祉事務所に申告しております。」