2精神科受診の経緯
Q.どのような症状が出たのでしょうか
「たくさんの声が聞こえてきて、そこにあるはずのないものが見える症状、幻視とか、体感幻覚とか、幻臭とか幻味というような症状が現れました。はじめは、自分の病名も分からなかったのですけども、夫に連れられて心療内科を受診しました。33歳の時です。主人がたぶん調べてきた心療内科だったと思います。家から近くにあって、通うのに便利だろうということで、そこに行きました。
自分でもおかしいとは思っていたのですけれども、はじめは、精神病になったと自分では思っていなくて、霊現象を体験していると思っていたのです。幽霊のようなものが見えたので、自分は、幻覚を見たというよりは幽霊を見たと思っていました。それから幻聴は、テレパシーで誰かと話をしていると思っていたので、はじめの3か月ぐらいは、病識というものはなかったです。
発病した時は、すごく急性期で症状がひどかったので、起きている間中はずっとそういう声が聞こえていました。」
Q.以前から兆候はあったのでしょうか
「(以前から)兆候というのはなかったですけども、今から思い起こせば、人付き合いがあまり好きではないとか、本を読んでいるほうが好きとか、1人でいることが苦にならないとか自然が大好きとか、そういう分裂気質と言われているようなものは、やっぱり病前性格としてあったのかなぁと思います。小さい時から、そういう子どもだったと思います。」