「専門学校に行っていたので、PSW(精神保健福祉士)の。病気の症状とか、一通り、実は、資格の勉強をした時に、(勉強)しているので、もう、分かっているんやけども、なんか最初は認めたくないみたいな感じでしたね。
学生の時、アルバイトとかで病院の近所で働いていたこともあったので、通院する患者さんとかを朝早く見ていたりしていたので、病院のことは知っていたのです。
まさか勉強していて、自分がその病気になると思っていないんですよね。で、症状とかも全部分かるのですけど自分で、なんか、認めたくないというか…。入院してから初めて自分の中で、『あ、僕は病気なんだなあ』と、ちょっと認識するようになりましたね。
で、病院を退院して、母親に暴力を振るっているので母親と引き離さないとだめやということになりまして、で、一人暮らしをしようとなりました。一人暮らしは30(歳)の時ですね。31(歳)かなあ、そこらへんですね。
初めての一人暮らしだったので、『この先どうなるんだろうな』という大きい不安を抱えながら、入院生活をしていたので、結構、薬を飲んでも夜寝られないことが多くて…。で、その最中から障害者手帳を申請するまでの間で、『あ、自分はこういう病気なんだな』と、だいたい認識みたいなものができて…。」
精神障害者保健福祉手帳:2年ごとの更新が必要。更新時期の患者さんの状態に合わせて手帳の等級(1級、2級、3級)が決まる。生活保護の障害者加算や税金の優遇措置など、経済的な支援を受けられるようになるほか、自治体によって異なることがあるが、交通費、通信費などの負担を軽減できる。
「申請した時に、やっぱり分かったんやと思いますね。統合失調症だっていうのは。
うん、どう言ったらいいんかな、人並みの生活というのは、まあ人それぞれなので、ちょっと表現が曖昧かもしれないですけど、僕の思い描いていた世間一般で大人になったら働いて、まあ、普通に過ごしていくというのは、もうできないのだろうなあと思って…。
僕は病気やから、一般の人並みに働けないだろうなあとか、就職もできないだろうなあとか思って、かなりちょっと、んー、絶望的と言いますか、なんて言うか、ただ毎日、ぼーっと過ごしているみたいな…。で、デイケアには、主治医から通いなさいと言われていたので、デイケアに毎日通って、朝決まった時間に通って、決まった時間に帰ってみたいな生活をしていて。この先どうなるかなあと、漠然と考えていましたね。」
「やっぱり、最初、入院するまでに通院した期間が結構辛かったですね。病気やと認めたくなかったのと、トイレに薬を捨てたり、親に黙って、ゴミ箱に薬を捨てたりして、『何でこんなん飲まなあかんのやあ』と思って、ガーンとやっていて…。
医者には、嘘をついて『薬、飲んでいます』と言って、『ちゃんと夜も寝られていますし』とか嘘をついて診察をやり過ごすという、結構、その通院環境が辛かったですね。『あとどうなるんやろなあ』みたいな感じで、先が見えなくてというか…、その時はちょっと辛かったです。」
「そうですね、毎日薬を飲んでいるのですけど、やっぱり薬の安全性ということが…。患者さん同士の話なのですけど、ちょっと肝臓が悪くなるとか、そういう噂話とかもあるので、やっぱり薬の副作用みたいなものがちょっと気になる時もありますね。長い年月をかけて、(出て)くる副作用みたいなものが気にはなりますね。」