「病気であっても僕みたいに働いている人がいるんだよということを、まず伝えたいです。で、別に病気やから働くことを諦めなくていいと。絶対、チャンスというか機会はあるので。
僕もそうなのですけど、もし会社で働くなら、いろんな働き方があるのでなんとも言えないのですけど、数打ちゃ当たるじゃないけど、どんどんどんどん、面接とか会社とか受けていって、自分なりに。働きたい人は働いて。働く以外にも充実した人生はあると思うので、仕事は全てではないとは僕も思うのですけど、できれば充実した人生を送ってほしいなあと思います。」
「僕の家族に対しては、最初、母親にすごく僕が暴力的になった時には嫌われたりしたのですけど。まあ、つい最近になって、母親と会っていて、『あんたの育て方、私、間違えたかなあ』とよく言われるのですけど、そうじゃないと。実際関係ないからと言うのですけど。やっぱり、母親にはちょっと苦労させすぎたかなあと思って、この場を借りて、お詫びしたいと思います。
で、一般の家族、病気の方を抱える家族の方に言いたいのは、やっぱり、本人の悪意ではなくて病気のせいなので、暴力的になったり、そういう陽性症状が出るのも陰性症状が出るのも。病気のせいなので、その辺は、ちょっと分かってあげてほしいなあと思いますね。もしお子さんが病気の方がおられたら、わが子なので、その辺はちょっと温かい目で見守ってあげてほしいなあと思います。」
陽性症状は幻覚(幻聴、幻視など)、妄想など本来ないものがあることで、陰性症状は感情の鈍麻、意欲の低下など本来あるものがない症状
「就労支援に限った話をさせてもらえれば、僕みたいに働きたいという人、たぶん、結構いると思うのですね。でもやっぱりどこかで諦めているとか、どう言ったらいいかなあ、まだちょっとくすぶっている人とかが多いと思うので、そういう人ができるだけ手を取り合って、無理のないように頑張ってほしいなあと思いますね。心の支えにもなってあげてほしいなあと思います。」
「僕自身、このインタビューの話をもらうまで全然(この)動画サイトを知らなかったのですけど、観てみて、こんなに多くの方が話しておられるんだあと思って。それだったら、僕の体験が他の人の役に立つならと思って話させてもらっています。
特に、医療現場とか福祉施設とかで働く職員の方、あと家族の方とか、『あ、こういう人もいるんだなあ。じゃあ、まあ、頑張ってみようかな』みたいになればいいなと思っています。」