統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
A.T.さん
金山達也さん
(かなやま たつや)
1978年(昭和53年)生まれ、35歳(収録時)。29歳の時に症状が出現し、精神科病院を受診する。処方された薬を飲まなかったことから症状が悪化し、入院(1回)。その後、症状も落ち着き、デイケアに通いながら就労活動を行う。2年半前(2011年5月頃)に運送会社に就職し、配送車のドライバー補助として現在も勤務中。働くことが支えになっているという。服が好きで収録時はすっきりとしたファッションに身を包んでいた。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>
9コミュニケーションについて
Q.同病の仲間とつきあう上で気をつけていることはありますか

「病気のことを聞いてもやっぱり答えたくない人もいるので、そういうことは、もうみんな…。地域活動支援センターでもそうですし、あと、僕の一緒に飲みに行ったり遊びに行ったりしている友達とかもそうなのですけど、やっぱり言いたくないこともあるやろうから、ま、病気は、みんなお互い病気やから、そういう突っ込んだ話はあんまりしないということで。まあ、相談を持ちかけられたりとかしたら、ちゃんと深い話もするのですけど、いつ頃から病気になったとか、そういう話もあんまりしないというか、あんまり深くは突っ込んで訊かないというふうに心がけています。」

Q.主治医とのコミュニケーションはいかがですか

「そうですね、主治医が結構僕のお兄さん的存在なので、なんでも質問があったら、気になることがあったら言ってねとか、夜眠れなかったら言ってねとか、日頃から言われているので、割と話しやすい空気を主治医が作ってくれている感じですね。

つい最近主治医に言われたのは、自分、あんまり僕自身、自信がないのですけど、僕自身は精神障害者なのでどうのこうのみたいな話をしていた時に、主治医が、『いや、君のことは精神障害者だとは思ってないから』と言われて。『病気とはつきあってるかもしれないけど、精神障害者だとは思ってないから』と言われて、『あ、そうなんだあ』と思って…。たしかに病気は抱えているけれど、主治医から見れば、障害者ではないんやなあと思って。それがいちばん、結構最近心に残ったエピソードっていうか言葉でしたね、主治医の。」

Q.その言葉を聞いてどう思いましたか

「そうですね、割と最近言われているような “リカバリー”というのが、自分の中でも結構、できているんかなあと思って。で、僕を就労支援してくれたデイケアのスタッフにも、今の主治医にも、感謝せなあかんなあと思っています。」

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>