統合失調症と向き合う

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山下 加奈子さん
山下 加奈子さん
(やました かなこ)
1968年生まれの47歳(収録時)。高校2年生(17歳)の時に体調を崩す。入院の経験は8回。40歳の時に統合失調症と告げられる。症状が安定したのは7〜8年前頃。いくつかの職種に就いていたが、8年前に地域活動支援センターI型のピアスタッフとなり、現在は(就労継続支援)B型作業所で週4日働いている。精神保健福祉士の資格取得を目指している。
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3入院について
Q.最初の入院期間は?

「(入院は)9か月ですね。高校に復学するということで、1年だから高2の春休みに入院しているので、1年留年して、4月に戻りました。高校はとにかく卒業しましょう、それまでに元気になりましょうというプランというか治療方針だったと思うのですが。」

Q.どのような病室に入院したのでしょうか

「保護室といって、ベッドが3つありまして、観察室といってナースセンターではない詰め所みたいな所から見られていました。抑制は短い間だったと思うのですが、記憶にしたらもう強烈でしたし、他の所も畳一畳分ぐらいが一人のスペースですよ。だからもう、なんでしょう、今もそういう所がA病院には残っているのですけどね。

最初の何日かは保護室です。それから『和室に移動してください』と言われて、もうほんと四畳半のところに4〜5人が雑魚寝です。びっくりしますけどね。ベッドがある部屋に移してもらったりはするのですが、基本はそこだけですね。」

Q.入院時、どのような治療を受けたか憶えていますか

「薬物ですね、お薬。

それが、作業療法士(OT)の方にとてもよくしていただきました。集団行動ですし、なんでしょう、ご飯食べるのも、本当にご飯もおいしくなくて、たまらなかった時に、OTの方に連れ出していただくというか、『ちょっと散歩に行きましょう』とか言って、こっそりジュースとかアイスクリームとかをごちそうしてくれました。

本当に寄り添ってくれた。で、その方にだけ本音をというか、『私、どうして今こういう所にいるんだろう』とか『私、これからどうやったらいいのかな』というようなことをとても聞いてもらい、そういう感じで救われたというか……。今も、あの時、その方との出会いがなければ、私はこんなに元気になっていなかったなと思っています。」

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