「(今は)一切なくて……。グループホームの時は世話人さんにそれを言われて。とにかく福祉サービスとつながっておかないと、もしも調子を崩した時に、誰も助けてくれないよと言われて。学校に通う前はとにかく福祉サービスに必ず1個は通うようにと言われて、地域活動支援センターに登録したりとかしていたのですけど。
やはり学校に通っているとそんな感じでもないのですけど、本当に学校と家の往復で精一杯で、福祉サービスはまったく利用していないのです。でも、今までも17歳の時から治療している中で、いくつかの福祉サービスと関わっているので、もう名前も覚えてもらっているので、今調子を崩しても、『ああ、あの里奈ちゃんね』という感じで、たぶん引き受けてくれると思います。いつでも帰ってこられると思います。」
地域活動支援センター:地域で生活していくうえで生じる問題、相談などに対応する機関。ほかの機関とも連携しており、社会資源(福祉サービス)の紹介や住宅、職業、生活支援サービスなどの情報が得られる。障害者自立支援法に基づき2006年10月から制度化された。強化機能としてT、U、V型があり、T型は専門職員(精神保健福祉士等)を配置し、医療・福祉および地域の社会基盤との連携強化のための調整、地域住民ボランティア育成、障害に対する理解促進を図るための普及啓発等の事業を実施する。なお、相談支援事業を併せて実施または委託を受けていることを要件とする。1日当たりの実利用人員は20名以上。
「最初はとにかく、自分の中でこういう病院がいいというのが、その時によって変わってしまうので。最初はとにかく話を聞いてほしくて、もうお薬なんかちょっとぐらい合っていなくてもいいから、いっぱい話を聞いてほしいと思っていて。たまたま最初にかかっていたクリニックが、一人30分取ってくれる小さなクリニックだったので、まあ待たされることも、小さい所なのでそんなにないですし、じっくり聞いてもらえてすごくありがたかったのですけど。やはり話尽くしてきて、いつも同じ話ばかりになる頃には、『やはりこの薬(では)、なんか寝られない』とか思いだして。
で、入院施設があったりデイケアがあったりするから、クリニックよりも病院のほうがいいということで、病院に移ったのですけれども。最初は、その先生3分診療だよと言って本当に聞いてくれないし、待たされる病院だったのです。最初はそれがすごく不満で、やはり話を聞いてほしいと思ったのですけど、その先生もやはり見ていて、本当に大変な人の話は30分聞いてくれる。今の先生は(そういう)先生なので、本当に悪い時はいつも同じ話を聞いてくれて、『同じ話、またしてるよ』とか怒りながらも聞いてくれたりして……。
で、退院したあと徐々に落ち着いてきたら、お医者さんのほうから映画の話をするようになって、『これは観たほうがいい』とか言いだして。あ、そうかこの先生3分診療というのに自分の映画の話はするんだな、みたいな感じで、結構先生がそんな感じで面白い先生なのです。
最初は、じっくり話を聞いてくれる優しい先生で。今は結構思ったことをズバズバ言う先生なので、最初はそれでちょっとイラっとして、『君はほんと子どもなんだから』みたいに言われて怒って。子どもなので怒って、それでケンカになったりとかしていたのですけど、だんだんお互いに慣れてきて、『あ、こういう人なんだな』と分かりだしたので。
ただ自分が病院に求めることは、自分が病院に求めるのもそうなのですけど、自分でやはり病院のことを調べて、自分は話を聞いてほしいからクリニックがいいなとか、今のお医者さんすごく薬(処方が)上手なので、やはり薬で治したいからこの先生みたいな、自分で病院を選ぶことも大事だなと思うのですけど。
でもあまり病院を変わってしまうのも、自分の中で怖くて。ここもダメならそこもダメというと、選択肢がなくなってしまう気がするので、ちょっと我慢するというか……。自分も今のお医者さんとケンカばっかりしていて、嫌な時もあったのですけど、我慢しているうちに仲良くなれたりしたので、ちょっと通ってみて、どうしてもダメだなと思ったら移るみたいな。その中で、自分の求める病院というのも明確になってくるのではないかなと思います。」
「何が違うって、やはり、地域だと思うのですけど。結構病院だけではなくて地域ぐるみで治している感じを受けます。だから、ちょっと入院、退院して、良くなってみたら『じゃ、(どこどこ)行ってみない?』という感じで、お医者さんのほうも言ってくれるし。結構、病院だけの往復でとどまらないというか、デイケアとか作業療法もあるし、グループホームも2つあったりして。病院と家(の往復)だけだと、本当に調子が悪い時は難しいかな。デイケアとか作業療法とかがついていたりしたほうがいいかなと……。」