「29歳の時に、幻聴と、独語といって1人で笑ったりするような症状が出ました。いきなりですね。当時付き合っていた彼氏の声で幻聴が聞こえて、電話をしてきていると思って、『電話しないで』と言ってしまったのですけれども、『電話してないよ』と(彼氏に)言われて……。幻聴だと当時は分からなくて、この彼氏にも『妄想だよ』と言われて。それが一番最初、病気の始まりですね。
(以前に兆候は?)二十歳ぐらいの時かなあ、一度、幽体離脱(ゆうたいりだつ)と言ったらおかしいのですけれども、自分の体を上から見ているみたいな状態に、電車の駅でなってしまって、怖くなって近くのバイト先に駆け込んだのです。そのあと家に帰ってきて、倒れてしまって、過呼吸になってしまったのですね。その時は妹がいたので、助けを頼んだのですけれども、それが心の病の始まりかもしれないです。でも、統合失調症の症状が出たのは、その10年ぐらい経ってから、29歳の時です。
26歳の時に、(初めの兆候から)6年経って、やっと精神科のクリニックに行ったのですが、薬も飲まなかったですし、病気だという自覚は全然なかったです。でも生活の変化としたら、一人暮らしを3か月だけしたり、あとは、フィリピンのセブ島に1か月英語の語学留学をしたり。でも、その時にはもうちょっとおかしかったと、母は言っています。」
「私の女友達2人が、兄弟にうつ病の方がいるので、精神疾患に理解があって、私の様子がおかしいと、私の母に相談して。それで、母が弟に頼んで、弟が私に『買い物に行くよ』というふうに言って車に乗せて、(C)病院に連れて行きました。精神科だけ(の病院)です。で、即入院というふうになりました。
保護室というところに、何もない1人だけのところに2、3日いて。で、1か月半の入院だったのですけれども、保護室のあとは大部屋に移って、調子が良くなってからは病院の外に散歩に行ったり、病院の中の売店に行ったり、病院に置いてある本を読んだりして、症状が治まるのを待っていました。その時は薬物療法だけでしたね。」
「1回目の入院の時は、そのまま自宅に帰ってきました。
(入院は合計)2回です。次の入院が、32歳(の時)だったと思います。お見合いをして、結婚をしたのですけれども、妊娠を希望していたので薬を全部やめてしまったのですね。そしたら再発してしまって……、それで、2回目の入院というふうになりました。(期間は)1か月半です、やはり。2回目の時は再発したので治りにくかったです。
同じ(C)病院なので、薬物療法が主体なので、薬物療法で治りました。太るのをすごく気にしていて、エビリファイというお薬に先生が変えてくださったみたいなのですけれども、エビリファイが合わなくて、リスパダールという薬と、たぶん入院していた時は、抗不安薬のワイパックスという薬を飲んでいたと思います。あまり憶えていないですが、落ち着いてはいたと思います。
(退院して)自宅に戻ってきたのだと思うのですね。入院の前に『もう面倒見きれないから』というので、離婚を言い渡されてしまっていて。1年半の結婚生活で離婚したので、たぶん帰ってきたのは自宅だったのではないかなあと思います。」
リスパダール(リスペリドン):非定型抗精神病薬
エビリファイ(アリピプラゾール):非定型抗精神病薬
ワイパックス(ロラゼパム):抗不安薬
「2回目の入院の時ですね。1回目は心因反応といって、まだ統合失調症までは行っていない。1回目の入院の時は心因反応という、ストレスでこういった幻聴とかが出てしまうというような病気に診断されていたみたいでした。で、2回目の入院の時にはもうはっきりと、統合失調症だというふうに言われました。
先生は年金の診断書にも書いてありましたし、2回目の入院の(C)病院のあと(別のF)クリニックに行ったと言ったのですけど、もう一軒その前に行った病院がありまして。そこでも、院長先生から、統合失調症ですよと言われて。今の信頼できる病院の先生にも、解離性障害ですか?と聞いたところ、統合失調症ですと言われて、ほとんどの病院で統合失調症だと言われています。」