統合失調症と向き合う

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I.K.さん
I.K.さん
1975年生まれの42歳(収録時)。20歳頃から兆候があり、26歳時に初受診。29歳の時に幻聴などの症状が出て入院。入院の体験は2回。現在はデイケアに通いながら自立を目指し、楽しみとして書道教室にも通っている。通院は、2週間に1回。母親と二人暮らし。
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9いちばん辛かった時
Q.いちばん辛かったのはいつ頃ですか

「やはり断薬専門クリニックに通って断薬して、大きな再発をしてしまって、友達の家に押しかけた時だと思います。

家族は、私の病気に対してかえって理解を増してくれたというか、弟は、『俺の声で幻聴聞こえるんだって』とか言って、ごめんなさいねみたいなこと、申し訳ないとか言ってくれ、この前も言ってくれるようになって、家族は理解が深まったと思うのですが。でもその押しかけた友達には、謝りの意味も含めて、今年の年賀状を出したのですね。ですが、返事が返ってこなかったりして、やはり友達も失ってしまいますし。

その時は、資格を取った学校、日本語学校で日本語教師していたのですけれども、具合いがちょっと悪くなってきた時に、急に辞めてしまって。で、学校にも迷惑をかけてしまったと思いますし。本当に仕事を失うということで……。」

Q.今、あなたを支えている人やものは?

「私を支えているのは、やはり母が元気でいてくれているので、今のところは母の助言ですとか、あとは、家で飼っている猫が癒しになったり、同じ病気の友達が励ましのメールをくれたり……。あと、デイケアのスタッフの方ですね。いつでも相談に乗ってくれますし、仕事はしていないですけれども、そういったスタッフがいるところに通えて、すごく支えになっていると思います。」

Q.今後の希望などがあれば教えてください

「やはり母が死んだあと収入がないということがいちばん困ったことだと思うので、自分で収入を得られるように、回復したいなあと思います。それが日本語教室でもピアスタッフでも、仕事をしていきたいなあと思っています。

デイケアには、親が亡くなって一人暮らししている人とかが結構いたりして、自立していると思います。」

Q.今の楽しみは?

「書道に通っているので、書道が、心が落ち着きますし、何級とか何段とかあるのですけど、七級から六級に上がったりして、『あっ、病気の自分でもできることがあるんだ』と思って、うれしかったです。」

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