統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
寺島昭さん
寺島昭さん
(てらしま あきら)
1976年(昭和51年)生まれの41歳(収録時)。24歳頃に睡眠障害が出て精神科を受診。「うつ状態」からその後、27歳の時に統合失調症と診断された。入院の経験は無い。武道など身体のトレーニングで症状が良い状況に。現在は、就労継続支援事業所A型とリサイクルショップの2つで週5日、午前10時〜午後5時ぐらいまで働いている。長野県諏訪でジークンドークラブを設立して活躍中。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>
5自身の就労について
Q.就労継続支援事業所に行くようになったきっかけを教えてください

「まず最初、(地域活動)支援センターが地元にありまして。その支援センターから、B型の作業所(事業所)があるからと教えてもらって、そこから、その時もまだ、自分らも『いやぁ、B型かぁ、ああいう人達がいる中に俺飛び込むのだったら、俺も落ちたなぁ、俺行けるかなぁ』と最初そう思っていたのだけど、たぶんそのうち、ここまで落ちたのだったらもう行くしかないだろうと覚悟を決めて行って。それからだんだんだんだん自分が回復していって、紆余曲折しながら、A型(事業所)に行った感じなのですけど。」

地域活動支援センター:地域で生活していくうえで生じる問題、相談などに対応する機関。ほかの機関とも連携しており、社会資源(福祉サービス)の紹介や住宅、職業、生活支援サービスなどの情報が得られる。障害者自立支援法に基づき2006年10月から制度化された。

Q.地域活動支援センターはどういう経緯で知ったのでしょうか

「それは、また町役場の、最初は、うつ病の本があって、町に保健所があるからそういうことは聞いてくださいということがあって、保健所から(地域活動)支援センター、(地域活動)支援センターからB型(就労継続支援事業所)、B型からA型(就労継続支援事業所)というふうに……。」

Q.B型(就労継続支援事業所)に行ってみていかがでしたか

「(初めは)思いましたねぇ、自分もそこまで落ちてしまったと。自分自身の変なプライドがあったのですけど。

やはりそういう人達と仲良くなることで、自分自身が助けて、それが今『おたまじゃくしの会(当事者の会)』と関連するのですけど、まあ、助けてあげたいという気持ちがあったり、仲良くしていくうちにそういう人達を支えてあげたいという気持ちも学んだ。そういう意味でも、またいい経験になったなぁと思っていますけども。

(就労継続支援事業所B型に行っていたのは)2年ですね。その時のケアマネ(相談専門支援員)に引き抜かれまして、A型が今度立ち上がるからと言うので、そこからA型(事業所)にずっと6、7年通っているのですよね。」

Q.A型事業所から次の段階へは?

「そうですね。まだまだ自分は未熟な面もあるし。まあ、A型(事業所)から何か発想できるものがあれば、またそこで考えてみたいと思いますけど。

今、A型(事業所)の人達にも結構あてにされたり、『寺島さんいないと、さみしいなぁ』とか、『支えになるよ』と言ってくれるとか、そういう方もいらっしゃるので、まあその人達がみんなだいたい自立してからあとでいろいろ考えましょうと思っていますけど。」

Q.働く上で気をつけていることはありますか

「それは、やはりいちばん筆頭で入ったということで、リーダー的ではないのですが、やはり影響力があることを考えると、『寺島さんがやるんだったらじゃあ俺もやったっていいんじゃないか』となってしまうことがあるので、そういう面では、自分自身がしっかりとしたことをやって、みんなに、ちゃんとまじめに楽しく仕事ができるように自分がならないと、相手に影響しあう力ということでちょっと気をつけておりますけど。

要は、自分自身もしっかりと高めていきたいということはあるし、他の人に(悪い)影響が出ないようにちゃんとしたことを仕事でやっていこうとは思っています。」

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>