「そうですね、先ほど申しあげたとおり、父といったん決裂した時があったので、その時の頃がやはりよみがえってきて、ちょっとイラッという時もありますけど。ただ、今はそういうことを超えて、一緒に、『もう、お互い障害(者)になってしまったけど、いろいろ二人で助け合って頑張っていこうね』ということで今やっているので、まあ、そこはそこで、満足していると言ったら、満足しているのではないでしょうか。
まあ、父にも、『俺が今度、ちゃんとしたしっかりした男になってやるから、安心しとるんやな』とは言っていますけどね。まあ、武士道と同じですよ、“孝”という字ですよ。」
「カミングアウトはしています。精神障害とは全然見えないとも言われますけどね。精神疾患とか精神障害の人達は、やはり病気でこういうふうな(うつむいている)人だなということ(イメージ)が根付いているのですけど、でもそれだけではないのだよ、ということは、やはり自分もアピールしたということがあって、そういうことはやっていますけど。」
「やはり、『寺島さんがやってるからこそ、自分でも私もやってみたい、ジムやってみたい、鍛えてみたい』ということも多いのですけども、その中でも、無理をしないでやってくれということはよくお互いに言っていますけどね。私も無理しないところから始まって、ここまでストイックになってきたので……。
やはり、一歩ずつやりなさいよということで、何事も。“ウォーク・オン”というブルース・リー先生の言葉なのですけど、“歩み続けよ”という言葉があります。なので、何事も走りすぎず“ウォーク・オン”ということで、一歩ずつ一歩ずつやっていけば、そのうちに大樹になるよということは言っていますけどね。」
「やはり他の当事者が頼ってきてくれるということがあって、いろんな相談を受けるのですよね。例えばこういう失敗をした、人生に失敗した、こういうことが調子が悪いとか……、頼ってきてくれるのでそこは、気になるというよりも、いつも感謝していますけどね。」
「それは自分で作ったのです。いや、まばらなのですけど、5人集まったりとか10人集まったりですけど、その時によってみんな集まりましょうねといって集まるのですけどね。
(そういう場がほしいと)やはり思いましたし、少しでも元気づけてあげたいという想いがあって、そういうものを作りましたけど。定期的にやっているのは、まあ、WRAPだったのですけど、今はカラオケとかやるようになりまして。月に1回ですね。第4週とかの日曜日にやっています。」
WRAP(Wellness Recovery Action Plan:元気回復行動プラン):メアリーエレン・コープランドさんらアメリカの当事者の力で育てられてきている「自分が毎日元気でいるための工夫」を自らプランとしてまとめたもの。トレーニングを受けたファシリテーター(進行役)がプログラムを実践し、参加した当事者が自分のプランを作り上げていく。