「具体的なことを思い返すのは、すぐにパッとは出てこないのですけども。二人目の先生が、お人柄がすごく良くて、すごく親身に話を聞いてくれるのですよ。で、すべてはやはり自分の中で影響があって。ステレオタイプではないのですけど、普通、精神科のお医者さんて、どこか気むずかしかったり距離があったりというイメージなのですけど、そういったものから全然外れている方でして。
身を乗り出して聞いてきてくれるような、いい意味で患者として見ていないというか、一緒に生きている仲間として見てくれるような、そんな先生の接し方にやはり感銘を受けましたね。」
「たしか入院(医療保護入院)していた時だと思うのですけど。その時にお世話してくれた看護師さんがいて、ちょっと印象的だったのですけど。何年か経ったあと、サポートプログラムで講演か何かをした機会があったのですよ。自分の体験とかを語る場があって。
その時に、その時(入院時)の看護婦さんが来てくれていて、結構涙ぐんで話を聞いてくれていたというのがすごく自分にとって印象的だなぁと思いました。来てくれたというのも嬉しいですし、そこでまた会えたというのがちょっと感動ですし。そういうふうにして、まあ、何ていうのでしょう、人の縁というのはあるのかなという感じがしましたね。」
「父親は常に、失敗しても成功してもなんでもいいから、自分はお前の味方だというスタンスを貫いてくれているので、本当に有り難いです。母親も結構、病気についての理解はすごくしっかりしているので、支えられているなというふうには思いますね。
というのも母親が医療従事者で、父親も同じ病気を患っていて、やはりそういうものなのだと思います。なので、逆に有り難いなと思う反面、やはりそうだよなと思う反面もあって……。
父親の体調が悪い時は自分が料理とかをして、お互いに助け合ってやっていますね。どちらかがどちらかの負担にならないように。助け合っていけば、自分がだめな時に助けてもらえるし、自分が大丈夫な時は助けてあげる、そういったスタンスは大事だと思います。」
「仲間や友達自体は、あまり数はいなくて。でも高校時代からいる友達ですとか、同じ病気を持った友達とかは、たまに会って話したりしていますね。高校時代の友達とか、今の友達とかも結構場所が離れているので、お互いの中間地点ぐらいの場所にしていますね。お互いの行きやすい所にしています。
事業所というか、就労移行支援という所に通っていたことがありまして、そこで知り合った友人もいるのですね。その友人とはもう7年ぐらいつき合いがあって。ずっと友達はいますね。同じ病気を持っている仲間だからやはり響く言葉もありますね。例えば、自分を知ることが大事だというようなこと。具体的にそういった言葉ではないのですけど、やはり病気を持っているから自分のことを理解して、進んでいこうという話はしているので、そういったことはたぶん役に立っていると思いますね。」