統合失調症と向き合う

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aksanさん
aksanさん
1988年生まれの29歳(収録時)。14歳の時に違和感を覚え、日常生活ができなくなり、受診。現在は就労継続支援A型事業所に週5日通所している。自分の中にある「向上心」が辛い日々の支えになっているという。
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12インタビュー協力について
Q.今回、インタビューに協力をしても良いと思われた理由を教えてください

「自分の体験を通して話すことによって、誰かに何かいい影響を与えられる機会があるのであれば、ぜひとも自分が名乗りをあげて、そういったものを届けたいなと思ったからですね。実際、自分が体験してきたことは、局所的ではあるかもしれないですけど、誰かに響けばいいなと思っています。

いちばん大事なのは、自分のことなのであまり分からないというのが正直なところなのですけども、伝えられることがあるとしたら、やはり、自分が回復すると信じて疑わなかったことですね、たぶん。母親も言っていたのですけど、自分だったら絶対治ると思ったと、信じてくれた人がいたというのもそうですし。自分も急性期で保護室にも入院して、このまま窓から届く世界しかないと思ったかもしれないけども、『絶対自分は治って、外の世界に出て行くんだ』と信じてきたというところですかね。

もしかしたら、人によってはやはり自分はもう治らないのではないかとか、自分はこのままなのではないかなと思う人もいるかもしれないですけど、やはり自分の成長とか可能性を疑わないことがいちばん大事かもしれません。

時に、疑ってしまう時もあるのですよ。ですけど、やはり自分の中でそれが釈然としなくて。どこかで活躍している自分を信じたいし、どこかでちゃんと生きている自分を認めたいなと思ったので。そうなるにはどうしようと思ったら、ちゃんと一つ一つ丁寧に生きていくしかないのかなというふうに思いますね。

どうやったら自分のように回復することができるかと、結構聞かれる機会が多いので、自分もそれなりに考えてはいるのですよ。何があるのかなというふうに思うのですけど、きっと他の人はしていないことを、でも自分が当たり前にしていることがたぶん積み重なって、今の自分の体調やそういった成長につながっているのかなと思うのですよね。」

Q.自分を信じることができたのはなぜ?

「自分も本当に辛かった時、マンションから飛び降りようとかいろいろ考えた時期もあったのですよ。ですけど、なぜか、最後の一段が、どうしても自分の中で飛べなくて。でも、自分は本当に苦しくて辛かったので、飛び降りたら楽になるのかもと思って、そこまで準備したのですけどなぜか飛べなくて。

でも、考えていくうちに、もしかしたら今自分が死にたいと思っているけど死ねないというのが、何か答えなのではないかなと思って……。というのも、自分が死ねないということは、自分はやはりどこかで生きていかなければいけないのかなというふうに感覚的に分かったというか……。もしかしたら、自分が、そこで死ぬのだったら躊躇なく飛べていたかもしれないのですけど、そこで自分が踏みとどまれたということは、自分の心理的な、潜在的な何か分からないですけど、やはり死んではいけないのかなということがどこかであって。そういった思いが、ひっくるめて全部が今、その行動に対する答えなのかなというふうに思いました。

難しいのですけど、あえて言葉にするとしたら、“向上心”なのかなと思います。より良くしていきたいという思いが、いろんな人と話す、関わっていく中でプラスに働いていることもあるし、熱意とか誠意がやはり人の支援をより親身にしてもらえるのかなという思いがあって。そういった思いを受けて、また更に向上していこうというプラスの循環になっていって。そういったものがあるのとないのとでは、大きな差になっていくのかなというふうには思いますね。

やはり自分も生きていくからには、もっと幸せになりたいし、もっと健康になりたいしという思いはあるので、そういったものを持つことができたら、誰しも良くなれるのではないかなと思いますね。」

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