「いちばん伝えたいのは、やはり辛い時は永遠に続くと思ってはいけないと思うのですよ。辛い時というのは、ほんと局所的なものだと思うので、その時さえ乗り越えたら、あとはもう自然と自分が楽になれる道を探していけばいいと思うので。本当に、今、もし苦しんでいる人がいたら、その苦しみは永遠とは続かないということは伝えたいです。
もう一つ伝えたいことがあるとしたら、自分がなぜ苦しんでいるのかを少し知る機会を持つと、少しずつ開けてくるのではないかなというふうには思いますね。
そういったことを知るには、自分の身の回りからできることから始めたほうがいいと思います。主治医の方に少しずつ相談して、自分はこういったことで、こういうふうに悩んでいるけど、こういう時はどうしたらいいですかという形で、調べ、話していくことによって、もしかしたら主治医の方によっては、何かサポートプログラムですとか、機会を教えてくれるかもしれません。
もし教えてくれなかったとしても、今はネットというものがありますから、いろいろと自分で調べてかつ行動していくことで、状況というのは変わっていくと思っていますので。そういったちょっとでも自分のためになるようなことだなと思ったら、やはり少しずつでもいいので、何か活動していくということはお勧めしたいなと思いますね。」
「甘かったですね。(病気を)受け入れていなかったと思います、はっきり言って。たぶん自分はまたどこかで『違う』と思っていた節があって。自分は(薬を)飲まなくても大丈夫なのだと、ある意味ちょっと調子に乗っていましたね。
これは後で経った経験だから分かるのですけど。薬を飲まなくても、血中濃度の関係である程度は大丈夫だと思ったのでしょうね、きっと。ただ、血中濃度が切れて薬の成分がなくなった時に、もう本当に症状が出てきたので、あとになって考えてみると、軽率な、さすがにちょっと甘いなということではありましたね。ですからそういった判断を踏まえてみると、薬はきちんと飲みましょうと言えますね。」
「やはり、その人をよく見てほしいというふうには思います。その人が今どうしてほしいのかを汲み取れるようにしていただけると、本人はたぶんとても生きやすいのではないかなと思いますね。
その人が、今、対話を求めているのか、もしくはそっとしておいてほしいのか、その2つだけでも、だいぶ関係性は良好になってくると思うので……。」
「自分は、今かかった時に、やはり選択肢が少なかったということもあるのですけども、治療方法に関しても受診する場所に関してもいろんな選択肢を、受ける側としては提示していただけると、いろんな選択肢があると迷ってしまうかもしれないですけど、選択肢があればあるほど、やはり可能性というものは広がってくると思うので、こういったものもあったり、こういったものもありますよと示してくれる機関というか、そういったものも必要なのかなぁというふうに思いますね。」