がんと向き合う

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横井 麻珠美 さん
(よこい・ますみ)
1997年4月より癌研有明病院に勤務(当時は癌研究会附属病院)。特にがん化学療法看護に深くたずさわりたいという思いが強く、入職以来、化学療法に関連する部署に所属。近年、入院期間が短縮され、外来治療に移行している医療の現状から、外来で通院される患者さんの看護を大切にしたいと考えている。
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2自分でできる副作用対策
 g. 手足のしびれ対策

「(神経障害からくる)手足のしびれは、使用する抗がん剤によってもいろいろありますが、基本的に『ちりちりする』『ちくちくする』という症状から、たとえば正座していたときにびりびりする手前のなにか『じわーん』という鈍い感覚が足の裏全体にあるという方もいます。『砂利の上を歩いているような感覚』と表現する方もいらっしゃいます。その感じ方というのはたぶん患者さんによって違うのかも知れません。

あと指先にしびれが強く出る方もあり、『自分でボタンをかけられない』『箸を落としてしまう』『字が書きにくい、書けない』という症状を私たちはひとつの目安としています。そのように、日常生活に影響が出るようなところまでしびれが出てしまう場合は、お薬(抗がん剤)を減量したり、しばらく休薬したりという対処をしないと、そのしびれが元に戻らないということが薬によってはあります。ですので、そうなる前に減量なり休薬なりを勧めたりします(神経障害は、症状を早期発見して対応することで悪化を防ぎます)。

ただ、患者さんによっては治療を継続したいという気持ちが強い方も多く、しびれを我慢してしまう方がいらっしゃいます。でも今までに『しびれを我慢していて転んで骨折をしてしまった』ということもありました。しびれが戻らないということを患者さんが知らない場合もありますので、その辺は我慢をしないできちんと医師に伝えるように、患者さんに話はしています。」