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高田 由香 さん
(たかだ・ゆか)
静岡県立 静岡がんセンター
疾病管理センター よろず相談 社会福祉士
日本女子大学にて社会福祉学科を専攻。肢体不自由児療護施設、リハビリテーション病院、一般病院の勤務を経て、2003年より現職。「がんでつらい思いをする人をなくしたい」と、予防や検診を広める啓発活動にも力を入れている。リレー・フォー・ライフというがん患者支援活動にボランティアとして参加。
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●人工肛門を造設した方が受けられる福祉サービス

高田 「大腸がんで人工肛門の手術をされた方は、手術した直後から『身体障害4級』ということで、直腸機能障害の認定を受けることができ、まずは人工肛門(ストーマ)で利用するパウチが支給されます。これは市役所のほうに手続きを取っていただく形になります。

人工肛門を造設し、身体障害者に認定された方が
受けられる福祉サービス
① ストーマ装具の給付
② 税金の控除、減免
③ 公共運賃・料金の割引  など

実際には、ご自分が使用されるパウチがたとえば3ヵ月分、6ヵ月分とご自宅に届けられて、それを使っていただく現物支給というサービスが受けられることになります。これがいちばん大きなメリットではないかと思います。

そのほかには税金の優遇措置なども活用していただけます。たとえば所得税、住民税の減免があったり、自動車取得税の減免が受けられたり、交通機関を利用されるときの割引があったりします。

また障害の部位によっては、日常生活用具として支給されるものも変わってきたり、身体障害の等級によっては医療費の助成が受けられたりしますので、具体的にはご自分の障害の区分、等級が何か、何が利用できるかを、病院のソーシャルワーカーや市役所の福祉課の方に、詳しく聞いていただくとよいと思います。」