◆就労に関するQ&A
1がん患者の就労問題
「病気で正規雇用の道から抜けざるをえない方が出ているというのは、すごく残念なことだと思います。私が思うのはやはり今、日本の社会で正規雇用、正社員一本の雇用形態しかないことが、いちばんの制度的な問題だと思っています。雇用形態が一本しかないことで、復帰する人の就労が難しくなっているので、今後を考えるとやはり雇用形態や勤務時間などが多様になってもよいと思います。そうすると、障害をもった方も、まだ通院中の方も、自分の働ける範囲で自分の能力を生かして働けるようになると思いますので。今の雇用制度は日本に特有のものかもしれないので、その方に応じた個別契約でスタートする、その辺の広がりが出てくればいいなと思っています。」
●転用制度の必要性
「会社との契約は、たとえばパートで働いて、なおかつ転用の制度があるとよいわけですよね。病気が落ち着いて、通院がなくて、フルタイムになったときに、今度はパートから正社員に転用する。そういう制度が増えてくれば、皆さん一度病気でお仕事をセーブしなければならなくなったとしても、また体調に合わせて復帰できる道ができると思いますので、いろんな形態が増えてほしいなと思います。」