「ご家族の方の力って非常に大きいんですね。やはり病気をもった方の側にいらっしゃいますから、ご家族のサポートによって病気が良くなっていくということも非常に多く経験します。

一方で、それによってご家族の方が疲れ果ててしまうとか、すごくストレスを感じてしまうという場合もあるんですね。ですからご家族の方に対しては、病気のことに一生懸命になる一方で、ご家族ご自身のことも大事にしていただきたいというふうに思うんですね。あんまり一生懸命になってしまいますと、ご家族が疲れているところを見ると、今度は当事者ご本人が、『これじゃ、申し訳ないな』と思ってしまったりということがあります。そういうことが逆に病状に良くないということもありますので、病気の治療について気持ちの上で一所懸命になると同時にご家族自身のことを大事にして、ご家族自身も充実した生活を送れる中で、専門家と力を合わせながら病気に取り組んでいくというようになっていただければなと思います。」