「22歳の頃ですね。ま、その半年前ぐらいから、ちょっと職場に行きづらいような状況がありました。布団から出られなくなって、行きたい、行かなくちゃいけないのは分かっているけれども、体が思うように動かないということで、出勤拒否状態のような形になってしまいましたので、本人とも相談をして、一時退職して休養を取れば、また元気になれるんじゃないかということで(退職しました)。半年ぐらいして、まあ、だいぶ気持ちも楽になったし、家でずっと休んでいるわけにもいかないので、何かアルバイトでも始めようかなあということで、お掃除のヘルパーさんのアルバイトを始めて、1週間ぐらい経った頃から、何かボーッとした感じですとか、気持ちがそぞろだったりとか、何か様子がおかしいなあと思っていたら、ある朝突然に訳の分からないことを言って泣き叫んだりといったことが始まったので、慌てて病院を探して受診したというようなことです。
ちょうど日曜日の朝だったので、その日は病院はやっていなかったです。日曜日、一晩、まったく寝なかったですね。ずうっと何か脈絡のないことをしゃべり続けていたり、絵を書いたり、もうほんとに一晩中、らんらんとした目をして、ずっとそんなことをしていました。
で、翌日、必死でタウンページをめくって、あちこち病院に電話したんですけど、ほとんど予約で1週間先まで埋まっていますというようなお返事で、『いやもうそんな状態ではなくてすぐ診てください』ということだったんですけど、10軒目でようやく、『ちょっと待っていただきますけど、連れて来られれば診ますよ』という病院が見つかったので、そこへ主人の車を出してもらって、(娘を)連れて行きました。精神科のクリニックでした。」
「『どうして病院行かなきゃいけないの?』というように(娘が)言ったので、あなたは夕べ一晩一睡もしていないので、この状態が続くと良くないから、ちゃんと眠れるお薬をもらいに病院に行ったほうがいいと思うよと言ったら、ああ、そうなんだと言って、割とすんなりと行ってくれましたね。」