統合失調症と向き合う

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岡田久実子さん
岡田久実子さん
(おかだ・くみこ)
2人娘の長女が統合失調症の体験者。治療を受けるも病名や統合失調症に関する情報がない中、娘が再発。いくつか病院を変えながら回復を目指した。親として辛い経験をするが、現在は、娘の症状も安定し結婚、育児をサポートしている。さいたま市精神障害者もくせい家族会会長として、今後の精神科医療や社会のあり方への提言をしていきたいと語る。
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4病気に関する説明

「(病気の)説明はまったくなかったですね。ただ治るから大丈夫というふうに言われたので、『あ、治るんだ。治った、良かった』という…。

そうですね、いろいろ本を読んだりとか、当時全家連という家族会の全国組織があって、そういうことの情報が新聞に載ったりするのを、もう目を皿のようにして見ていたんです。でもうちの娘に限ってこんな大変な病気じゃないだろうという、何か、否定したい気持ちというのがすごく強かったので、情報を得ながらも、『でも、娘はこんなに良くなったし、まさかこんな病気じゃないよね』と、何か打ち消していたような状況でしたね。

私は、やっぱり精神科に対しては偏見があったと思います、自分自身の中に。だからできれば早く縁を切りたいと。ああ、行かないでいいようになって良かったなということで、もう何か忘れたい過去のことのような気持ちでいました、その時は。」

全家連(ぜんかれん):1965(昭和40)年9月に精神障害者の家族によって結成された全国組織の「全国精神障害者家族会連合会」。1967(昭和42)年2月に財団法人になった。精神保健福祉に関する調査・研究、啓発活動、研修事業などに積極的に取り組んでいたが、2007年に解散した。
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