16医療者へのメッセージ
「そうですねぇ。医療関係者の方ほど、この病気への偏見が強いというようなお話も聞くんですけれども。病院の中は、状態の悪い方しか見えない部分があると思うので、回復した人達のことをよく知っていただいて、適切な治療、適切な支援があれば、回復する病気なんだということを、医療の方々こそしっかりと理解していただけたらいいかなと思います。
そして、そういう正しい情報を、きちんと本人にも家族にも伝えていっていただいて、治療の過程の中では、家族も一緒に治療のテーブルに乗せていただいく。家族からの目というのは、本人を支える上ですごく貴重な情報になると思うんですね。まあ、家族もいろんな精神状態の時がありますから、無理な要求をしてしまったりとか、ちょっと自分勝手なお話をしたりとか、いろんな状況があると思いますけれども、家族も安心できれば、落ち着いて本人を支援するというスタンスが取れるようになると思いますので、そこの部分を、医療関係者だけでは無理ならば、地域の社会資源と連携しながら…。
私、今、家族支援というところをとても力を入れてやっていきたいと思っているんですけれども、家族が安心できる環境を作って、本人を支える、その力を取り戻すということがすごく大事だと思うので、医療関係の方にもそういう家族を視野に入れた治療システムというものを作っていっていただきたいなあというふうに強く思っています。」